葬儀の費用ってなぜこの金額なのか?
今までブラックボックスだったとは言え、実はブラックボックスでもなかった。
ただ、わかりづらいことが多かった。
ザクっと言えば、葬儀には式典費用+式場費用+搬送費+飲食費+宗教者の費用である。
そしてアフターケアでお墓や仏壇・位牌の費用などがある。
では、その葬儀の式典費用と言うのは何か?
式典の費用と言うのは祭壇、生花、棺、骨瓶、備品(ローソクなど)、返礼品、そして人件費である。
多くの場合、祭壇の金額に葬儀社は人件費を組み込んでいる。
東京23区内の場合で東京博善社の火葬場を利用する場合は骨瓶は別途火葬場にて請求されるので葬儀社は式典費用には埋め込まない。変動するのは祭壇の大きさ(生花祭壇だろうが白木祭壇だろうが)、お棺の大きさや違い、利用している備品(会葬者の数)や返礼品の数がある。もちろん人件費だって葬儀の規模によりスタッフをどれくらい投入するかや、一級葬祭専門士を入れるか二級を入れるかバイトを入れるかでかなり違う。
返礼品(香典返し)は意外と大きいことも忘れてはならない。
式場の費用と言うのは、安置代と言うのも別途掛かる。
何日間故人様を預かるかでかなり変わってくる。それに必要な保冷処置代金(ドライアイスや冷蔵庫保管代)も掛かってくる。そして通夜と葬儀で利用される式場の金額も加算される。これは式場によって様々な金額がある。田舎なら安いだろうけど、都内なら高い。式場の大きさにもよるだろう。
搬送費と言うのは霊柩寝台車料金のことを言う。
実は、病院でお亡くなりになって、どこに安置するかでも変わってくる。
ご自宅なら安置代は掛からないだろうけど、保冷処置は必要である。
葬儀社やどこかの安置室なら費用は掛かる。
そして、タクシー同様に、走った距離によって金額は変わる。
更に夜中なのか、昼間なのかでも差がある。
病院から安置所、安置所から式場へと移動する。
そして最後は式場から火葬場への霊柩車にて搬送もある。
隣接しているならともかく、それでもやはり霊柩車を動かすこともあるので、それも多少なりの費用が掛かる。
宗教者への金額。
これが不透明と言えば不透明である。
お坊さんドットコムなどを利用してきちんと明記されているならともかく、檀家さんなのか、そうでないのかでも変動するし、檀家さんであっても、生前中どれくらいお寺に奉仕されたかでも金額が変動する。
まして、御経料と戒名・法名料はまた違う。
通常は一つとして施主さんに提示していることもあるだろうが、お寺さんからしたら、勘定科目の違いがあるので、詳しくお寺さんに伺って見る必要がある。
仏教でなくても、神式であっても宮司さんに祈祷代(お榊代)として出すのか、新婦さんや牧師さんにお祈り代(お花料)として包むのか金額が変わってくる。
イオンの葬儀で物議を醸したが、これは宗教家の世界の問題であって、一般には関係ないが、金額が不透明なことよりも、きちんと提示されているほうが頼みやすいのは確かである。しかし、そうは問屋は卸さないのが現実である。
そして、飲食!お通夜での会葬者の数はハッキリ言って、プロの葬儀屋さんでも読めない。
家族構成を伺って、現役なのか引退なのか、ご兄弟や親戚の数、どんな役職なのか、会社員か役員か、どう言うお人柄だったのかによっても参列者の数は変わる。
そして、お通夜の晩の天候にもよし、式場の場所にもよる。
お寿司、オードブル、お煮しめ、ビール、ウーロン茶などが定番である。
昨今は和食から洋食になりつつある。これも無視できない金額である。
火葬場から繰り上げ初七日法要と言うのがあります。
そこで精進落しをどこかで召し上がります。それも親戚が多ければ多いほど出費が嵩みます。
一連の葬儀が終わったらお墓をどうするか、ご仏壇はどうするか、お位牌はどうするかなど色々と出てきます。更に葬儀が終わっても、ポロポロと故人のことを知り、お参りに来られる人たちもいます。
その都度、返礼品や細かい出費が生じます。
ご葬儀を出される前に一度、葬儀屋さんにお話しを伺いに行ってください。
その葬儀屋さんが専用の斎場を持っていてもいなくてもかまいません。
大切なのは葬儀屋さんに話しを聞きに行くことですが、1人では行かないでください。
聞き落としたり、聞き間違えたり、押し売りにあったりすることもありますので。
すでにお一人さまの場合は誰かお友達と一緒に行くといいでしょう。
病院で紹介される葬儀屋さんは提携していることがありますのと、いざという時は慌ててしまいますので、できれば早めに何社かの葬儀屋さんに足を運んでもらうといいです。
会員制(積立金と1度の入会金)があります。
メリット・デメリットなど色々とあります。
このお話しはまた別途どこかでしたいかと思います。