お墓の前を通る時や霊柩車を見たら親指隠せ

こんな話を子供の頃、聞いたことがあるかと思います。
私の実家には常に霊柩車がありました。
お墓の前を通る時・・・お寺さんはどするんだ?
我々は親指をずっと隠してなければならないのか?
って極端な話・・・切り落とそう?なんて子供のころに冗談を言ってたのを思い出しました。

これは、あくまでも「親指=親」を意味し、縁起をかつぐものであるだけだ。

こんな寿司屋がいたのです
https://www.j-cast.com/2017/05/28299026.html

まず、お通夜や葬儀の後はまっすぐ帰れと言う説と、まっすぐ帰るなと言う説があります。

後者からの説明しますと、火葬場へ行く道と帰る道は一緒にするなと言うところもあります。
これは亡くなった人がその道を憶えてしまうから、自宅に戻ってきてしまうだろうと。
正直なところ、ずっとその家に住んでいるなら、自宅への帰り道は覚えているだろうから、バケて帰ってくるのは簡単なはずってツッコミが必要だ。
それにお盆は迎え火と送り火があり、戻ってこいよって言う・・・
やっぱり戻ってくるじゃないか!

次に、前者のまっすぐ帰ると言うのは、喪中なんだからしめやかにと言うのもあるらしい。
しかし、昨今、親戚ですら冠婚葬祭でない限り一族が会うこともなければ、まして社会人どころか定年退職すらしたら、ますます友達と会うことが減ります。
そう言う意味で、帰りに一杯引っ掛けて行こうか!って言うのはもちろんアリだと。

では、喪服のままは?

いやいや、喪服(これは本来なら和服の意味)、礼服(ネクタイが黒か白←日本はフォーマルでブラックタイの風習がない)でお店に立ち寄ったりするのはマナー違反か?
実はそうではない。
それどころか、本来真珠などナマのアクセサリーをつけるのは葬儀ではマナー違反だったが、真珠業界がそのタブーを破り、儀礼には真珠と言うのを昨今、群衆の記憶に植え付けた。

文化がかなり変わっているのがわかるかと思います。
それにそれぞれの感じ方が変わるかと。

寿司屋で、それもタバコ臭い、醤油を飛ばしたりする可能性もある(もう一つ付け加えると、本来、お通夜の直会(なおらい)で生物(刺し身)を出すのもご法度だった)のに、更に通夜振るまいがあれば、お刺身などが出ていた可能性も高いのに、また寿司屋か?と言うのもあります。それが寿司屋でなくてもラーメン屋でもファミレスでもいいんです。

通夜や葬儀の帰りにどこか立ち寄って話をするかと言うことに悪いことはあるか、ないか?

全くありません。
まして、葬儀屋さんからしたら、どうぞ。そして皆さんの親睦を図っていただきたいと願うばかりです。
まして、葬儀場がある商店街でその集いを行っていただきたい。

通夜や葬儀は不特定多数どころか、本当にその商店街に関係ない人たちを呼び寄せる力を占めています。だからこそ、会葬者にはいらして、昔話や思い出に花を咲かせていただきたい。
もし、寿司屋がそう言う客に着てほしくないなら「ビーサン、Tシャツ、短パン、喪服・礼服の服装の方はお断り」と張り紙でもしておくべきだろう。寿司屋も客を選んでも悪くはない。
そう言う時代である。そのお客が来なくなるだけであり、その店は機会損失を失うだけである。

変な客(大声を出したり、他の客に迷惑をかける)のには速やかに帰っていただくのは良いでしょうが、そうでない客に「塩蒔いとけ」は客にも失礼極まりないとしか思えない。
結婚式の礼服だって黒だ。ネクタイの色が白と黒の違いなだけ。

ちなみに、私が式場で作業していたら、線香の臭いが背広に染み付く。
いくらクリーニングに出しても、ファブリーズやリセッシュしても抜けないし、香水やオーデコロンをかけても複雑な香りになる。
それを言い出したら、その店でもし、タバコを吸えるなら、その服もタバコ臭いのが問題があるぞと。

さて、議論は臭いでなく、服装なので戻すが、オペ室での血液が着いたままの格好で来たらイヤがるだろう。それは衛生上の問題である。喪服・礼服は関係ない。

日本人は制服に対して、おかしな感覚を持っている。
この前も、どこかの消防士さんたちが隊員服のまま食事をしていたら「税金泥棒」呼ばわりされた。いやいや、着替えている時間が惜しいんだよ。もしお前の店や自宅が火事にでもなったら、その場から現場へ直行出来る。
警察官が制服のままランチしてはならないのか?
そのお店に警察官が立ち寄りますって知っていたら、犯罪は激減する。
アメリカでは制服での警察官や消防士が店に訪れるとのを喜ばしいことだ。

今回は忌み嫌う店主が過剰反応を示しているとしか思えない。
そんなお店、通夜や葬儀の後に立ち寄らなければいいんです。
そして「喪服・礼服客は着替えてきてください」と張り紙でもしておけと。
そのお客はどんな人かわからんぞ・・・

ちなみに、「霊柩車お断り」って通りがあり、それを勧めた町内会長が亡くなり、その人のご遺体は雨の中、遺族に数百メーター手で運ばせたと言う話を某互助会さんにいた当時のスタッフから聞きました。

 

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