生分解骨瓶の必要性は

日本のお墓は昔、土葬であった。
今では99%以上が火葬である。
火葬でないところは離島で火葬場がないところや宗教上やむを得ない場合のみ。
例えば横浜の外人墓地に眠る宗教家たち(私が卒業した学校の教師たち)などに限られる。
そもそもそこは山手教会の土地であるからだ。

さて、今の墓はどうなっているかご存知だろうか?
これは、私の実家の墓である。

墓の下に「納骨室」、通常「カロート」と呼ばれる空間がある。
その空間は今では石の壁(コンクリート製)で覆われている。
更に場合によっては一段、二段、三段式となっていることもある。
つまり田舎の山奥や原っぱのど真ん中に建っている「先祖代々の墓」みたいなところでない限り、霊園ではこの空間はコンクリート壁に囲まれている部屋(空間)である。
そして、「息抜き穴」(水とかもゆっくり排出したりする穴)が設けられている。
この穴がない墓だとカロートに水が貯まり、骨瓶にも水が入ってしまい遺骨がカロートの中でプカプカ浮くことがある。
また、この穴があることで、思わぬ侵入者もいたりする。
ムカデ、ヘビ、場合によっては蜂が巣を作っていたりするので注意が必要。
私は墓の構造の専門家ではないので、この辺りは割合する。

墓に入れる骨瓶はどんなものがふさわしいかという課題である。

現在、骨瓶は陶器でできている。
トモエ陶器の製品には色々な形のもある。
例えばラグビーボール状のもあったりする(トモエ陶器のホームページより)

トモエ陶器 ラグビー型

更に納骨しない手元供養のものも色々とある。
私が米国ミネソタ州のForeverence社のものを扱っているもので言えば、車の遺灰入れ。
これは骨を砕いて小さくし、手元供養品として扱う。
ここでちょうど2年前に紹介しています。

https://jfuneral.com/2016/08/25/3d%E5%8D%B0%E5%88%B7%E3%81%AE%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E9%AA%A8%E5%A3%B7/

さて、ここで遺骨はどのように昔は納骨されていたかを考える必要があります。
大昔というよりも、近代的な墓苑でないかぎり、カロートはコンクリートで覆われてなかった。
つまり、下は「土」であったが、遺骨をきれいに残す日本の文化がカロートまできれいにしたとも考えられる。

骨壷セットに頭陀袋が付属している。
これは覆いをかぶせるためと、骨瓶の中の遺骨を袋に移して、それを納骨する方法があったからだ。そのおかげで「土に戻る」という習慣が日本にはあった。
従って「改葬」(お墓を移動する)場合、遺骨は土に戻っているので略式として土を掘り、新しい巾着袋に入れて「移し替える」という作業をしていた。

いつの間にかにカロートに骨瓶ごと入れるようになっていた。
ちなみに、和田家の墓にじいさまとばあさま以外の誰だか私の記憶にない骨瓶が入っている。
じいさまの葬儀の後に納骨するとき、伯父の婿養子殿(すでに離別)に誰が入っているか、住職であったもう一人の伯父(伯母の主人)に憶えておくようにと言われた。
私は関係ないわということで真剣に聞いてなかった。
墓苑ができた後にそこに遺骨を寺から移してきているので、どういう事情で入ったかは不明のままであり、次回、そこを開けるときは父が他界してからになる。

さて、この度は2ヶ所で生分解する骨瓶を提供していた。
一つはアクティ大門屋さんで和紙で作った樹木葬用の骨瓶。
もう一つはドイツのPludra社で木材をベースにして圧縮した骨瓶。

和紙をベースに作られているので遺骨は粉砕して入れる

アクティ大門屋さんはダルマや招き猫を高崎市で作っている
これは高崎のお寺から土に帰る骨瓶を作って欲しいと依頼があって開発したとの

普通の陶器の骨瓶と同じように使える

Pludra社はヨーロッパやアメリカで意識高い層の人たちに毎年1万個以上販売している

前述のように現在、カロートでは遺骨がそのままとして残り、骨瓶も一生、陶器のままで残る。
カロートに水が入れば、もちろん、骨瓶の中にも入る。
ある意味、カロートが雨水で満杯になれば、陶器でできた骨瓶も倒れてしまい、遺骨はこぼれ出てしまいます。去年、終活フェスタ@大田区民プラザにて水を吐き出す(呼吸する土で作られた)骨瓶がありました。

こういうのを使えば、ある程度の水は排出されますが、大雨で大量の水がカロートに入り、それが排出されない限りは湿ったままであることは言うまでもありません。

「土に帰る」発想がもちろん欧米でもイスラム教でも正しい発想です。
しかし、欧米では火葬ではなく土葬、それもエンバーミングしてヴォルト(巨大な密封容器)の棺に入れて土深く納めるので、土に戻るどころか一生腐敗しないでそのままになるでしょう。

日本の現在のお墓は改葬するときに、遺骨を骨瓶をもって移動します。
カロートに入れると、そのままの形になります。
水が入ったりすると、遺骨もどんどん変形します。
何しろすでに800度以上の高温でカリカリに焼かれているので水分が蒸発しているので脆くなり、そこに水が加わるとヘニャヘニャになりますので、ある分解(すでにボロボロ)しやすくなっていますので。

土に戻らない環境がある中、骨瓶が生分解する骨壷は必要かと。
本来ならそれが正しいのだが、今の日本のお墓事情では必要ないと言えるだろう。
逆にみんなと違う骨瓶を使うことでこれが誰のかわかるので、別の意味で良いだろう。

余談だが、こちらが東日本大震災で宮城県名取で流されたお墓である。
墓石まで流されて、跡形もない。
カロートの中の白いのは遺骨にも見えるが、砂利やコンクリートの破片。
下に土が溜まってしまった。

ご冥福をお祈りします

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jfuneral について

有限会社ワイ・イー・ワイ代表取締役、個性心理學研究所GENESIS支局長、Chigasaki Love主催、Blackberry愛好家、yeyshonan.com
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