葬儀・葬送ビジネスポッドキャスト エピソード18 「マーケットインから見た葬儀」
こんにちは、今のところ、日本でたった一人の葬儀・葬送ビジネスポッドキャスター 有限会社ワイ・イー・ワイの和田です
死に方改革® 研究者 及び 旅のデザイナー® 、あの世への旅です。
今日は 2021年9月14日 です。
エピソード17は「4つのP」のお話でした。
マーケティングの順番は「誰に、何を、どうやって」の順番が基本です。
つまり最初にターゲットを絞るということです。
その中で「Price, Product, Place, Promotion」が存在するというお話でした。
今回のお話は「マーケットインからみた葬儀」
葬儀のプロモーションが最も大変なマーケティングであるとお伝えしました。
今までもこの中で「プロダクトアウトとマーケットイン」のお話をいくどかして参りました。
今まで歴史を見ていると、あらゆる時代が存在します。
まず、戦後から「生産志向」の時代
これは焼け野原になってしまった日本を復活させるために、ナンでも作る時代でした。
そこには生産効率というのが重要課題でした。
次に訪れたのが1960年代からの「製品志向」の時代
最初の東京オリンピックに向けて、より良い商品を作っていこうと。
これがMade In Japanの日本の神話を生み出した志向とでも言えます。
よいものを安く提供する。
それが今の白物家電です。
次にバブル時代が訪れた1980年代の「販売志向」時代です。
どうやってものを売るかが考えられた時代です。
実際、この時代は作れば売れたという時でもありました。
バブル崩壊後、より「どう売るか」が重要テーマになってきました。
そして平成時代は「プロダクトアウト」志向です。
作る前に何を優先して作るかが重要。
作ったけど売れないでは困る時代に突入しました。
プロダクトアウトですと、顧客の先回りして、欲しそうなものを作り提供してきました。
そして令和になって「マーケットイン」志向が訪れました。
今、顧客がどのような葬儀を欲しがっているのかを調査する必要があります。
そのニーズに答えたのがネット葬儀ブローカーたちです。
ましてコロナ禍において、ニーズがマッチしてしまいました。
さて、「プロダクトアウト」と「マーケットイン」の違いはなんでしょうか?
よく聞く言葉ですよね。
まず「プロダクトアウト」とは「作ったものをどう売るか」です。
つまり、まだ存在しないものをどう売ろうかという試みです。
そして「マーケットイン」とは「顧客が求めているものを調査し、作る」ことです。
今でしょ!が出来ないのが製造業の商品です。
つまり原点が違います。
プロダクトアウトは客の先回りをして、こんなものが欲しいだろうと想定し作っていきます。
製造業はこれに近いことをやっていました。
そうしないと生産技術ラインで間に合わないからです。
生産するには人と資材、物流、販売ルート確保など必要なので先回りをして作って市場に落としていくことが求められます。
つまり、製品ありきの販売方法です。
私もプリンタやコピー機を開発していたころは、そうしていました。
しかも、企業の思い込みで。
もちろん開発企画とかありましたが、本当に機能していたとは思いません。
やはり、途中、開発中に市場が変わってしまい、頓挫するプロジェクトもいくつかはありました。
つまり、Vaporwareを作ってしまったことです。
さて、マーケットインはどうでしょうか?
市場調査をすることが前提です。
市場が欲しがっているものを提供することが望ましい。
商品ありきではない。
市場ニーズに応えることをいいます。
さて、今、そんなことは日本のハードを作っているメーカにできることでしょうか?
製品ライフサイクルは非常に短くなり、設備投資もペイしないところで、「はい、終わり!」と言われてしまうと二の足を踏むようになります。
とくに、完璧なものを作って市場に投入する日本企業は市場でアップデートをすることを嫌がります。
iPhoneもAndroidも不完全なものを投入して、市場にバグ出しをしてもらい、修正する仕組みになっています。
問題は日本のマーケットは日本のメーカに対して容赦ない(常に完璧を求めている)から自然にそうなってしまったのだろうけど。
アップルは確実にプロダクトアウト志向です。
自分たちが売りたいものを市場に投入して「ほら、この金額で買え!」と押し付けています。
そして、市場でバージョンアップ。
しかも、ほぼ誰も抵抗なくOSのアップデートをしています。
もちろん、そこには大きな問題もいくつは抱えます。
そして、ケータイもハードなのでライフサイクルを考えて作る必要があります。
ただ、アップルは一方的に売ることが可能なのはiPhone/iPadと言う誰もコピーできないものを持っているから許されることです。
実際にアップルは客の要望なんか聞いちゃいないはず。
しかし、大勢の技術者やマーケティング・リサーチをしてiPhoneが出来たことも言えます。
例え、その商品がパクリであっても。
忘れてはいけないのはプロダクトアウトもマーケットインもユーザーニーズが根底には存在します。
だから、市場がどっちなのかを考える必要があります。
そこで、今の葬儀業界は明らかに「マーケットイン」であることを認識して欲しい。
とくにコロナ禍の時代は。
では、葬儀社のマーケットインはなにか?
コロナ禍で市場がどういう葬儀を求めているか。
もちろん、地域によって差があります。
あなたの葬儀社が営業する範囲で、どのような葬儀を市場は求めているか考えたことがありますか?
普通はないですよね。
マーケットインは、他社も同じような結論で同じような商品を作ってしまいます。
しかし、自社だけのオリジナルな葬送儀礼があった場合、どうだろうか?
他社も真似できないような仕組みを持っていたとしたら。
これこそ強みです。
葬儀はソフトです。
祭壇、生花や仏具はハードです。
つまり葬儀そのものはニーズによって変幻自在にすることが可能です。
お客様のニーズです。
お客様のウォンツは葬儀を滞りなく終わらせることです。
Wants→Sees→Needsに変える必要があります。
「Sees」、つまり見ることです。
だからこそ、プロダクトアウトであろうがマーケットインであろうが根底にユーザーニーズがあるわけです。
しかし、忘れてはならないのは、どっちであろうが、「顧客」と言う消費者をわすれてはならない。
マーケティングにより、自分の存在を市場に知ってもらうことが大切です。
それには看板や広告、動画サイト、TwitterやFacebookなどのSNS。
そして、このようなポッドキャストです。
今日のお話はここまでです。
葬儀社というのは地場産業。
地域密着がもっとも大切な職業の一つでもあります。
八百屋さんやスーパーマーケットと変わらないです。
葬儀社の社員、一人ひとりが会社の広告塔です。
人材は宝です。
宝をより価値あるものにするのも、価値なきものにするのも社長の判断次第です。
さらに大切なことは、葬儀社もマーケティングする時代です。
マーケティングは、単なるホームページを作ったり、チラシを配ったりするだけではありません。
色々なSNS使うことも大切です。
試して、自分に合うのを使い続けることがいいでしょうか。
そして、ネットで集客するに必要なのは「ランディングページ」です。
当社ではランディングページの作り方の講習会なども行っております。
そして最近、人気が上がってきたのがこのような音声媒体を利用したポッドキャストです。
クラブハウスからの影響もあるかと思いますが、やはりスマホの普及でいつどこでも聞けるということが大きいでしょう。
今日のテーマは「マーケットインから見た葬儀」でした。
ぜひポッドキャストのご登録を。
AppleのiTunes、Googleのポッドキャストでjfuneralとyeyshonanで検索可能です。
最後に少し私の本の宣伝を。
「死神と呼ばれた男」の本はアマゾン CO.JPで絶賛発売中です
英語版も出版しました。
FCCJ 外国人記者クラブより9月29日に本の発表を行います。
乞うご期待!
次回もお楽しみください。
お届けは今のところ、日本でたった一人の葬儀・葬送ビジネス・ポッドキャスターの和田でした。
ご清聴ありがとうございました。
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