【葬祭ジャーナル】100歳を越える人が10万人を突破

敬老の日を目前に厚生労働省は100歳を越える超高齢者数が10万人を越えたと発表。
今回の発端はBBCからの記事です:
https://www.bbc.com/japanese/articles/cqzrz46nkjl7o

まず、本日「ゆいごん.みんな」のサイトをこちらに統合しました。
もともと、ここのポッドキャストや相続の話をやっていましたので。

こちらの記事は厚生労働省が出している資料です:

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_002341.html

厚労省から提供されている補足資料はPDFとしてここからもダウンロード可能です(リンク切れ対策です)。

このグラフを見ていただいてもわかるように 女性のほうが圧倒的に割合が多い。
圧倒的にいつの時代でも男性は短命なのがわかる。

重要なことは「元気であること」だ。
2070年までに多死社会のおかげで毎年150~160万人が亡くなる予想であり、2070年までには人口が8700万人まで激減しているとも言われている。

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2025/html/zenbun/s1_1_1.html

近年在留外国人が増えつつある中、政府は厳しい滞在条件を出してきた。
ある意味、お金を払えないなら出ていってほしい。
そもそも外国人で永住権を持ってなく、年金も支払っていない人たちに生活保護を出すこと事態が間違いであるが、なぜだか出している自治体があるらしいがデマともあるから鵜呑みにしてほしくない。

一年前(2025/07/15 TBSよりの投稿)


100歳が増えたことによって

老老介護はまさに今の日本の縮図で、80代の親を60代の子が介護し、その子自身も体力的に限界に近いというケースが珍しくありません。この構造は葬儀の場面にも直結していて、「喪主を務める人がすでに高齢で判断や手続きが難しい」「遠方の親族が疲弊していて簡素化を望む」といった形で表れています。

学研などは都市型で少し郊外に離れた場所で大型施設を作っています。
都市部で働く人たちのためにすぐに会いに行けるとか何かあったら駆けつけられるように。
それがココファーム構造でもあります。

支払い能力の面で言うと

  • 75歳以上はほぼ就労していないため、収入は年金(定額・目減りしにくいが増えない)がほぼ全て
  • 現役時代の資産形成が乏しい層(非正規雇用の拡大世代がこれから高齢化していく)ほど、貯蓄を使い切って年金のみに依存する状態になりやすい
  • 結果として、「葬儀費用に割ける現金」は世帯単位で確実に縮小傾向(葬儀に掛けられる費用がない)

すでに表れている現象

  • 直葬・一日葬・家族葬へのシフト(単価の低い形態への移行)
  • 生前予約・互助会型の積立(死亡時に一括で大きな支出をしなくて済む仕組みへの需要)
  • 自治体の「福祉葬」「生活保護葬」の件数増加(支払い能力ゼロの層の受け皿)

葬儀社からすると、件数ベースでは多死社会の恩恵を受けているように見えても、実際の売上・利益ベースでは「単価下落」と「無縁・低支払い能力層の増加」の両方に挟まれる構造になっている、というのが実感に近いのです。


葬儀社のアップセルとリテラシーの話

これは業界の構造的な問題を的確に突いています。
葬儀は「頻度の低い意思決定」の典型で、遺族は多くの場合初めての経験(あるいは数十年ぶり)で、しかも死という感情的に判断力が落ちている状況下で選択を迫られています。

つまり:

  • 比較検討する時間も心理的余裕もない
  • 相場感がないため、提示された金額を「適正価格」として受け入れやすい
  • 「故人のために」という感情論がアップセルの心理的レバーになりやすい

これは短期的には単価維持の有効な手段ですが、業界全体で見ると持続可能性の問題を先送りしているだけ、という側面が現れています。

普通の人は葬儀屋さんとのご縁がないので、お葬式の内容すら理解していません。
どうしたらいいのかと言えば、実際、自分の足で葬儀屋さん巡りをするしかない。
だが、その葬儀屋さんに悪意しかなければどうなのか?
本当に世間の評価は正しいのか?

実際、葬儀業界では内部の人が評価を書いているので、これこそネットの評価こそ安心できません。
だからこそ、お葬式に直接携わった方へお伺いするしかないのですが、都会ではそれが稀です。


葬儀業界への影響という軸で、記事の数字を業界インパクトに翻訳すると

  • 10万人超えの百寿者 = その予備軍である90代・80代の人口が厚い層として控えている。多死社会のピークは今後さらに後ろにずれ込む可能性が高く、件数増加の期間はまだ続く
  • 75歳以上ほぼ無職、年金のみ = 前述の「単価下落」圧力が、統計上も裏付けられる形
  • 合計特殊出生率1.14、人口8700万人まで減少(2070年) = 喪主・施主・遺族側の担い手そのものが先細りしていく。老老介護の延長で「老老喪主」問題(高齢の配偶者や高齢の子が喪主を務めざるを得ない)がより深刻化
  • 2010年の23万人所在不明問題 = 単身高齢者・家族関係の空洞化の象徴。弊社がすすめた「ゆいごん.みんな」のような遺言・相続整理サービスの需要そのものを裏付けるデータとも言えます。(本日このサイトに統廃合しました)。

葬儀社としては

  • 社会保障の持続可能性(年金財政、現役世代の負担)
  • 御社の実務(生前契約、身元保証、孤独死対応)と統計の接続

この2つが重要だろう。
そこには:

1. 社会保障の持続可能性(年金財政・現役世代の負担)

支え手の推移

現役世代(15〜64歳)の支え手比率
1950年12.1人で1人(胴上げ型)
2024/2025年2.0人で1人(騎馬戦型)
2070年1.3人で1人(肩車型)

現在65歳以上が3,624万人・高齢化率約29%というのは伺った通りですが、2070年には高齢化率38.7%(2.6人に1人)まで進みます。この推計は内閣府の「高齢社会白書」(令和8年版)によると、日本の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は2025(令和7)年は29.4%となり、2070(令和52)年には38.7%に達すると推計されています。

https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1159.html

なぜ「破綻」しないとされているか

日本の公的年金は積立方式ではなく、現役世代の保険料がそのまま高齢者への給付に回る「仕送り型(世代間扶養)」の仕組みです。支え手が減っても、マクロ経済スライド(給付水準を人口・経済動向に応じて調整する仕組み)によって、給付額を段階的に下げることで制度自体の破綻を防ぐ設計になっています。

つまり「制度は存続するが、1人あたりの受給額は実質的に下がっていく」というのが実態に近いです。

葬儀業界への接続点

  • 年金のみで生活する高齢者の比率上昇 → 単価下落圧力(前回話した内容の裏付け)
  • 支え手の減少 → 喪主・遺族側の経済的・時間的余裕の縮小 → 簡素化(直葬・家族葬)への圧力継続
  • 医療費負担の議論も並行して進んでおり、高齢者の医療費自己負担が増える方向になれば、終末期〜死後にかけての「使えるお金」がさらに削られる可能性

2. 御社の実務(生前契約・身元保証・孤独死対応)と統計の接続

この3つはいずれも、今回の統計データが示す「担い手の空洞化」に直接対応するサービスだと思います。

生前契約

  • 支え手比率の悪化 → 家族に頼れない・頼りたくない高齢者が増える
  • 「年金のみの収入」という制約下でも、生前に少額ずつ準備できる契約形態(積立・分割)への需要は、単価下落と表裏一体で伸びる可能性
  • その積立金の確保も重要ではある

身元保証

  • 2010年の23万人所在不明問題が象徴するように、単身・家族関係の空洞化はすでに現実
  • 65歳以上人口3,600万人超のうち、単身高齢者世帯の比率は今後さらに上昇する統計的背景があり、身元保証・緊急連絡先の代行需要はこの「支え手不足」の直接的な受け皿

孤独死対応

  • 老老介護と同じ構造で、「配偶者や子も高齢で発見が遅れる」パターンが増加
  • 支え手1.3人時代(2070年)には、家族単位での見守り機能そのものが期待しにくくなるため、行政・民間(御社のような事業者)による代替機能の必要性が統計的にも裏付けられる

老老介護からおひとり様へ

孤独死の現状データ

警察庁が2025年に初めて全国データを公表しました。
2024年の1年間で一人暮らしの人が自宅で亡くなった事案は7万6,020人で、発見までの平均日数は13.8日と推定されています。全体の約58%は死後3日以内に発見されている一方で、死後8日以上経過して発見された「孤立死」は約28%の2万1,856人にのぼります。

さらに直近では、2025年の1年間に一人暮らしの自宅で亡くなった人は7万6,941人に増え、内閣府はこのうち死後8日以上経過して発見された「孤立死」を2万2,222人と推計しています。
年齢層では70代が突出し、性別では男性が女性の3.8倍という偏りも報告されています。

賃貸住宅に限定した日本少額短期保険協会のデータ(孤独死保険加入者が対象)では、2015年4月から2025年3月の累積で発見までの平均が19日というさらに厳しい数字も出ています。
母集団の違い(全数か賃貸限定か)で数字が変わりますが、いずれも「2週間前後放置される」ケースが構造的に一定数あることを示しています。

御社の現場感覚と統計の一致点

「お化け屋敷みたいな現場」というのは、まさに8日以上・2週間以上のゾーンに入った案件だと思います。統計的にもこのゾーンは全体の3割弱を占め、しかも減る要因がありません。

むしろ:

  • 支え手比率の悪化(2.0人→1.3人)
  • 単身高齢者の増加
  • 家族関係の空洞化(2010年の23万人所在不明問題と同じ根)

これらが全て「発見の遅れ」を助長する方向にしか働かないため、13.8日〜19日という平均日数、あるいは28%という長期化率は、今後さらに悪化する可能性が高いというのが率直な見立てです。

身元保証・賃貸・生存確認という3点セット

この組み合わせは非常に的確だと思います。厚労省の資料でも、単身高齢者の「身寄り問題」は死後事務の履行確認ができない(本人が死後の手続きを自分で確認できない)という構造的な欠陥として指摘されています。特に賃貸住宅の場合、大家・管理会社側から見ると:

  • 生存確認の仕組みがない → 発見の遅れ → 特殊清掃・原状回復コストの増大 → 事故物件化
  • 身元保証がない → 契約自体を渋る大家が増える(すでに単身高齢者の入居拒否は社会問題化)

という悪循環があり、御社のような葬儀社が「身元保証+生存確認+死後対応」を一体で提供できると、大家側のリスクを引き受ける形で入居のハードルを下げられる、という価値提案が成立しそうです。


マクロ構造:100歳超10万人が意味すること

葬儀業と社会構造への影響を、単一の指標に集約するなら「担い手の連鎖が、どの段階でも切れやすくなっている」という一点に尽きると思います。

支え手比率悪化(2.0人→1.3人)
現役世代が高齢の親族に割ける時間・関与が減る
単身高齢者の生存確認・意思確認の空白が増える
発見の遅延(平均13.8〜19日)
葬儀社が「家族の代わりに現場対応する」ケースが増加

100歳以上10万人という数字自体は「長寿の成功」ですが、その裏側にいる「90代・80代の予備軍」の厚みこそが、この空白を増やす母数になります。つまりこの記事の本質的なインパクトは、慶事的な数字の裏にある「担い手の欠落した高齢層の絶対数の増加」だという理解でよいと思います。

「身元保証・賃貸・生存確認 → 葬儀屋連携」の作り込み

ここが業界としての次の一手になる部分だと思います。既存の類似モデルを見ると、身元保証相談士協会のような団体が、行政書士・司法書士・税理士・介護事業者・葬儀社など関連する事業者で連携して対応するという、士業+介護+葬祭の水平連携モデルが先行しています。ただ、この構造には共通の弱点があります。

弱点: 「家族との接点」が制度設計上、最後まで詰められていない

死後事務委任契約は基本的に本人と受任者の契約であり、家族の同意を要件としません。これは「家族に頼れないから契約する」という前提上当然ですが、実務上は次の問題を生みます:

  • 発見時、警察・行政は法定相続人を探そうとする(受任者がいても、家族への連絡・相続関係の確認は避けられない)
  • 葬儀社が動く際、支払い・意思決定の実権は受任者にあっても、遠方の疎遠な家族が後から異議を挟むリスクが残る
  • 「家族との接点がない」ことを前提にした設計だと、いざ家族が現れた時に、受任者(葬儀社側)が板挟みになる

作り込むべき仕組み:3層構造

  1. 生前登録層: 身元保証+死後事務委任+生前契約(葬儀プラン・支払い方法)を一体の公正証書で固定。ここに「連絡すべき家族・親族の情報(疎遠でも)」を必須項目として本人に書かせておく。これが後の家族接点の起点になる。
  2. 生存確認層: 賃貸管理会社or見守りサービスが定期確認。
    異常検知時のエスカレーション先を、警察だけでなく「登録済み受任者(身元保証事業者)」に同時通知する設計。
    ここが今の多くのサービスで抜けている部分。
    私が所属する一般社団法人ポジティブ終活推進会議こそここを補おうとしています。

なぜ3番の速度が社会的コストを規定するか

腐敗の進行はほぼ非線形です。
前回のデータで言えば、3日以内なら家族・近親者による発見で済み、8日以上で害虫・体液による建物損傷、2週間以上で白骨化が進みます。
つまりコストカーブは日数に対して凸型(後半で跳ね上がる)であり、「発見から初動までの時間」を圧縮すること自体が、最も効果の大きいコスト削減策になります。

ここでのコストは3方向に分解できます:

  • 家主側: 特殊清掃費、原状回復費、空室期間の家賃損失、事故物件化による資産価値の恒久的な低下
  • 遺族側: 現場を直視することの精神的負担、清掃費用の請求、近隣への説明責任
  • 社会側: 行政による行旅死亡人扱いの事務コスト、無縁化した場合の墓地・供養コスト

「親族は既に意識している」がもたらす含意

音信不通の期間中、親族側にはすでに「何かあったのでは」という予感が積み重なっています。
つまり通知そのものは、多くの場合「予期していたことの確定」であり、初動を早めることは、遺族に精神的な準備なしに衝撃を与えることにはなりにくい。
むしろ現場の状態が悪化する前に対応が入ることは、遺族への配慮そのものになります。
「家族の同意を待って動く」という発想は、良かれと思っての配慮が、実際には遺族に一番過酷な現場を見せる結果を招く、という逆効果になりかねません。

速度を落とさないための設計要件

3番のボトルネックは基本的に「誰の許可を待つか」に集約されます。これを事前に解消しておくべき要素は3つです:

  1. 決定権の生前移譲: 死後事務委任の公正証書に、発見時点で家族の追認を待たず受任者(葬儀社含む)が動ける権限を明記。家族への通知は並行して行うが、ブロッキングにしない
  2. 支払いの生前確定: 信託・保険型の生前決済(以前話したみどり生命保険のような仕組み)にしておけば、遺族の支払い能力・意思確認を待たずに執行できる
  3. 立入り権限の事前確保: 大家・管理会社が緊急時の室内立入りを生前契約の条項に含めておくことで、発見から着手までの法的グレーゾーンをなくす

注意せねばならないのは「法的処置」で遺族の同意が必要な場合があります。
特例はかなりありますけど。

  1. 事前の相続人への周知を、契約時点で契約内容の一部として組み込む(死後になって初めて知らせるのではなく、生前に「この人が受任者です」と伝達済みにしておく)ことで、発見時の合意形成が「初めて聞く話」ではなく「確認」のレベルに落ちる
  2. 連絡先の生前確定(誰に、どの順番で、何を連絡するか)を明文化しておくことで、発見から相続人への一次連絡までの時間そのものを圧縮する
  3. 相続人が複数・疎遠でも、事前説明済みという事実があれば、実際の合意形成(火葬方法や葬儀規模の最終確認)は短時間で済む可能性が高い

つまり警察の要望により現場に踏み込んだ葬儀社は「待たない」ではなく「待つ時間を短くする」というのが、法的制約の中で現実的な設計方針になります。


結論:遺族の負担を軽減する方法

核心テーゼ

高齢者の孤独死・単身死は、統計上さらに増加します(支え手比率の悪化、単身高齢者の増加、家族関係の空洞化)。この構造そのものを止めることはできませんが、「発見から解決までの時間」を圧縮することが、遺族の負担を最も直接的に減らす手段になります。

遺族の負担が最大化するタイミング

遺族の負担は、次の3つが重なった時に最大化します:

  1. 現場を直視すること(発見が遅れるほど、目にする状態が過酷になる)
  2. 意思決定を急かされること(何も準備がない状態で、葬儀・清算・処分を短期間で決めなければならない)
  3. 金銭的な不確実性(費用の見通しが立たないまま、支払いを迫られる)

この3つはいずれも「事前の準備の有無」で結果が大きく変わるものであり、事後対応でカバーできる範囲は限られています。

負担を減らす3つの具体策

① 発見の高速化
生存確認(見守り)の仕組みを、賃貸契約や身元保証契約に組み込み、異変検知から受任者への通知までを即時化する。
これにより、遺族が目にする現場の状態そのものを軽くする。腐敗の進行が非線形である以上、「早く見つける」ことが最も費用対効果の高い対策になる。

② 合意形成の事前化
死後事務委任契約の内容を、契約時点で相続人・親族にも周知しておく。発見時に初めて説明するのではなく、「確認」で済む状態を作っておくことで、遺族が動揺した状態での即断を避けられる。

③ 費用の生前確定
葬儀・清算費用を生前契約・信託・保険等で確定させておき、遺族が急な支払いに直面しない設計にする。
金銭的な不確実性がなくなれば、遺族が「費用を心配しながら判断する」という二重の負担を避けられる。

まとめの一文

「家族が何もしなくても、故人の意思に沿って粛々と進む仕組み」を生前に作っておくことこそが、遺族への最大の配慮であり、それは家族の関与を排除することではなく、家族が判断に迫られる場面そのものを減らすことです。


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