【葬祭ジャーナル】2026/07/16 発行 今日のAI検索ニュース

Yahoo!ニュースの記事が東京博善(親会社:廣済堂)の火葬場問題を言及

このようなニュースは比較的一企業の批判で終わってしまうことがあります。
忘れてはならないのは、資本主義及び株式市場が存在するということです。
投資家から見たら、利益を上げて配当を得ているので、東京博善の親会社である廣済堂は非常に優れた会社であることはいうまでもない。
だが、そこが本来なら行政が行わねばならない事業の肩代わりであった場合は?

そして長年、この問題を放置してきた東京都の問題ではなかったのだろうか?

東京23区での火葬場不足と料金高騰に関する情報

まず、葬儀社を営む弊社からの目線をお伝えしたい。

うちも(私が過去に副社長を務める家族経営の会社)桐ケ谷通りで東京博善の200m手前に葬儀場・安置場を展開しており、実は1998年5月初旬にX Japan Hide氏を今は無き「スペース品川」で預かりました。
これは同じ品川区の永桶祭典さんが担当し、ご葬儀は日本で一番弔問者の多いお葬式(推定5万人)が築地本願寺にて執り行われました。

葬儀社の目線から見るとすべてを入れると高いとしか言いようないが、実質、無料である自治体でも他の市町村(自治体)の火葬場を利用したら9万円前後は取られる。もちろん、控室込みのお値段ではある。
うちとしては、葬儀も執り行っていたので、東京博善とは仲が良かったのも事実であるし、桐ケ谷通りの住民が葬儀場反対の看板やのぼりを上げられたり、宮型霊柩車乗り入れ反対運動までされたので東京博善としての苦悩・苦痛がよくわかる。うちも品川以外に地元辻堂や平塚でも葬儀場を建設したとき、かなり住民から嫌がらせをされた。
それ以外に平塚では知人からの通報で同業者からも反対運動の署名活動までしていたのも把握している。

さらに桐ヶ谷斎場のお隣にある中堅互助会の大成祭典の勝山社長とも日本葬送文化学会(当時は葬送文化研究会)を通じて仲がよかったので、互いの事情はよく理解していました。
もちろん、東京博善(廣済堂)も当時は値上げを実施する場合は山手・城南地区の葬儀社の組合と協議をし、ソフトランディング調整していたのもある。

だが、今は一方的とも言えるが、企業価値を上げるにはどうするかがある。

そもそも、火葬場が公営でない地域もあるが、これはどうしているのかというと、神奈川県逗子市にある逗子誠行社(ここも同じく日本葬送文化学会で仲が良い)は行政との契約で値段を決めている。
だからこそ、勝手に「燃料サーチャージ」などを導入することができなく、ある意味、「火葬料」以外に規制対象でない仕組みを設けて経営するしかない。これは東京博善と同じである。

では、東京博善と同じ都内にある板橋区の「戸田葬祭場」はどうか?

ここも同じように苦労があるのは確かだが、彼らは中国資本ではないのと、9つある火葬場の1つにすぎないので火葬料だけの価格帯で言えば同じくらいであってもやり玉に上がらない。
しかも、「戸田」という名があっても「埼玉県」ではなく「東京都板橋区」であるのは、過去、そこは戸田であり、戦後に東京都に編入されたからである(学会で戸田葬祭場へ研修で訪れた時に伺いました)。
そして、今でも埼玉との境なので、戸田市や和光市からの火葬を請け負っている。
戸田葬祭場さんも同じく日本葬送文化学会の会員でお世話になっている。

私は2023年7月に日本葬送文化学会(当時副会長だったが)、多忙なため退会している。


Yahoo!ニュースの記事(URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/c40a4a6d8ff8c37ace7d8d7b496d05c1c59c558d)および同テーマ(多死社会における東京都内の火葬場問題、民間火葬場の寡占と値上げ、外資/中国系資本に関する噂、行政の対応など)に関する報道内容に基づき、要約、有識者の視点、そして第三者目線からの「The Good, The Bad, The Ugly」の3つのアプローチで解説します。


1. ニュースの要約

本記事は、団塊の世代が後期高齢者となり死亡者数が急増する「多死社会」を迎えた東京都(特に東京23区)において、火葬場の圧倒的不足と火葬料金の高騰が極めて深刻な社会問題になっている現状を報じたものです。

  • 歪んだ市場構造: 全国的には火葬場の約9割が公営(地方自治体運営)で、料金は無料〜数千円程度に抑えられているのに対し、東京23区内では全9施設のうち公営はわずか2施設のみ。残り7施設を民間企業が運営しており、極めて異例の「民営依存」となっています。
  • 料金の高騰と「火葬待ち」の長期化: 需要超過を背景に、民間の火葬基本料金は高騰し(主要な民営火葬場では約9万円)、さらに火葬までに1週間〜10日以上の待ち時間(火葬待ち)が発生しています。この待機期間中、遺体の安置費用やドライアイス代(1日1万〜2万円程度)が加算され、遺族の経済的・精神的負担をさらに増大させています。
  • 民間大手の制度離脱: 23区内の民営火葬場の大部分(6斎場)を運営する「東京博善」(広済堂ホールディングス傘下)が、格安で火葬が行える「区民葬儀制度」から2026年4月をもって離脱すると発表(実質的な値上げ)。これを受け、特別区(23区)側が急遽、独自の助成金制度を創設するなどの対応に追われています。

ジャーナリストや有識者の言及・視点

この記事や関連する議論に対し、専門家やジャーナリストからは以下のような多角的な視点から解説・コメントが寄せられています。

  1. 「公共インフラの民営依存」に対する批判的視点(行政の怠慢)
    • 本来、憲法や地方自治法に照らし合わせても、公衆衛生と人権の観点から「火葬」は自治体が責任を持って安価に提供すべき住民サービス(公共インフラ)であるはず。それを長年民間、とりわけ一企業(東京博善)の寡占状態に依存し、新設や公営化を怠ってきた都や区の不作為を厳しく指摘する声。
  2. ビジネス(市場原理)としての適正価格とする視点
    • 民間企業である以上、税金による補填がない中での設備維持、光熱費・燃料費の高騰、人件費の上昇に伴う料金設定(9万円前後)は「営利企業として適正な企業努力の結果である」という現実的な見方。また、混雑緩和に向けた「夕刻葬(夜間の火葬)」などの新たなプラン導入は、民間だからこそ迅速に対応できたという評価もあります。
  3. 安全保障と「外資(中国系)資本」への警戒の視点
    • 東京博善の親会社である広済堂HDの筆頭株主・経営トップが中国系実業家(羅怡文氏など)であることから、「日本人の『死のインフラ』の生殺与奪の権を外資に握られているのではないか」という安全保障上の懸念を提起するジャーナリストもいます。これに対し運営側は記者会見等で「不当な利益が中国に流出しているわけではなく、日本の法令に則り適正に運営している」と釈明する事態に発展しています。

2. 第三者目線による「The Good, The Bad, The Ugly」の解説

この問題がはらむ本質を、3つのグラデーション(良い面、悪い面、そして極めて深刻でヤバい面)に分けて整理します。

🟢 The Good(良いこと・希望のある兆し)

  • 行政がようやく「重い腰」を上げたこと 長年放置されてきた「23区の火葬場問題」に対し、小池都知事や特別区長会がようやく本格的な「火葬場検討会」を立ち上げ、民営火葬場の公営化の検討や、法改正の国への申し入れ、また値上げに対する「区民向け火葬助成金(約2.7万円)」の支給といった具体的な救済・介入措置をスタートさせたこと。
  • 民間ならではの柔軟なサービス革新 混雑による火葬待ちを少しでも緩和するため、一部の民営火葬場が「夕刻葬(夕方〜夜間の火葬)」のような新たな時間帯の稼働枠をトライアル導入するなど、公営では融通が利きにくい柔軟なソリューションを市場に提示できている点。

🔴 The Bad(悪いこと・現実的な問題)

  • 「東京23区」に生まれたことによる著しい地域格差 地方都市や23区外であれば数千円(もしくは無料)で済む火葬が、東京23区の住民というだけで「火葬代+遺体安置代」で合計15万〜20万円近くを自己負担しなければならない点。生活困窮者や身寄りのない高齢者にとって、この「死の格差」は極めて不平等かつ不条理な現実です。
  • 火葬場の新設が極めて困難であるという物理的限界 どれだけ需要が増えようとも、火葬場は強力な「忌避施設(心理的嫌悪施設)」であるため、住民の猛反対により23区内で新設することは事実上不可能です。つまり、根本的な供給量を増やす手段が「既存の施設のフル稼働」以外にほとんど存在しないという手詰まり感があります。

💀 The Ugly(ヤバいこと・社会の闇)

  • 「死のインフラ」の寡占とビジネス化(生殺与奪を握られるリスク) 住民にとって「他を選択する余地がない(代替不可能な)」インフラである火葬事業を、ほぼ一企業が支配しているという状況そのものが極めて不健全です。さらに、その親会社が事実上外資(中国系資本)の強い影響下にあることで、有事の際や急激な企業方針の転換があった場合に、「都民が亡くなっても、民間企業の胸先三寸で火葬すら満足にしてもらえない(あるいは法外な価格を要求される)」というディストピア的な安全保障リスクが現実味を帯びている点。
  • 尊厳なき「遺体の物流化」と遺族の二重の精神的苦痛 火葬待ちが1週間から10日に及ぶことで、愛する人を亡くした遺族は哀悼に浸る間もなく、日々加算される遺体安置料に怯え、最後には「遺体を都外(隣県など)へ長距離トラック輸送して火葬する」という選択を迫られています。死者の尊厳を軽んじる「遺体のモノ扱い」や「物流化」が、大都市・東京の標準(当たり前)になりつつあるという現状は、社会の倫理観の崩壊を意味する極めて「ヤバい(Ugly)」事態と言えます。


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