自分の遺影は自分で選ぶ

この写真、8年前に6708x8956px(60M Pixel)の解像度で撮影してもらいました

当社、有限会社ワイ・イー・ワイ(正式には「ワイイーワイ」で「・」が入らなのだが、Y.E.Y.が英語表記であるから、便宜上入れています(登記と銀行で入れることができなかった)けど、一文字ずつ読んでもらいたかったので「・」を入れています。

ワイイーワイ→イェイ!→「遺影」です。

元プリンタやコピー機開発者

もともと私、和田裕助はボストン大学工学部(数少ない日本人で工学部卒業した人間)でアンテナ工学を学びアンテナ設計においてシミュレーションするためにC言語、PASCAL言語、BASIC言語にてプログラムを自作していました。

高校のころ、NEC PC-8801と出会い、実家の管理用ソフトをN88-BASICにて作っていました。
だが、ご存知の方もいらっしゃるだろうけど、漢字ROM搭載のPC-9801まで使えなかったし、フロッピーディスクがないと何もできなかった(テープでローディングする時代)。
そして当時のN88-BASICは日本語を利用するにもお世辞でも使いやすいとは言えなかった。

そこで、LOTUS 1-2-3(死語の表計算ですね!)を活用してマクロを書いて給与計算をしていました。

遺影を作るきっかけになったのは

大学を卒業して、ミノルタカメラ(現在コニカミノルタ)に就職し、厚木開発センターに配属されました。
そこでレーザプリンタを開発していたのです。
当時から実家ではオフコンを入れたり、PC98を入れたりし、更にキヤノンのカラーコピー機(CLC-200)を導入し、どんどんデジタル化して作業効率を上げていました。

写真は近くの写真屋さんで遺影を作ってもらっていました。
だが、バブル時代に入ってからお葬式の回転数が早くなり、その日の朝に亡くなったら、夕方にお通夜、そして次の日のお昼前後には出棺をする時代がきました。

その前ですと、一日くらい待ってその晩は「仮通夜」を行い、ゆっくり葬儀を執り行っていましたが、どんどんスピードを増す時代に変貌しました。

racecar driving down the road
Photo by Alizain Hirani on Pexels.com

そこで、遺影作りも待ったなしに。

たまたま、1992年くらいに私がプリンタ仕様書やイメージテストをするようになり、アップルマッキントッシュやMS-WordやExcel、Adobe Photoshopなどを使うようになりました。
電子写真技術の電気設計からソフト側の開発と評価に異動。

Photoshopを使うようになって、これは便利だ!

私も写真が趣味で、祖父が作った暗室にいつも入り込んでいました。

man in a darkroom holding a camera film negative
Photo by Tima Miroshnichenko on Pexels.com

その中で、遺影づくりは、粒子の細かいコピー用のフィルムで撮影し、それを引き伸ばします。
更にアウトラインを切って背景を切り落としたり、着せ替えと言って、Tシャツ姿だったのを礼服姿の画像を貼り付けたりしていました(首のすり替え加工ですね)。

これこそデジタルでやればすごく早くできる(実際、当時のMacはM680x0 MPUでした)し暗室に籠もる必要もなくなりました。


更にたまたま、私の課ごとがレーザプリンタ開発からとなりのプリンタ開発部に移籍。
ここはインクジェットも昇華型プリンタも開発していたところで、さらに「レーザーイメージャー」というものも開発していました。

これが「強度変調」方式で、リアルグレースケールを出せる技術でした。

簡単に言えば、ロゼッタと呼ばれる画像のモアレがなく、グラビア印刷のデジタル版でもありまして、皆さんが大きな病院でMRIを受けたときに見る鮮明な画像を作る装置に活用されて(ミノルタでは当時、LIMOSと呼びました)医療機器メーカに出していました。

*LIMOSとはLaser Intensity MOduation System の略です。

そこで、色々な会社さんとやり取りするようになり、CMYKのシートフィルムを使う昇華型プリンタと出会い、それを写真出力に用いることにしました。
当時のインクジェットは良くて720dpiでしたが、やはり画像は粗く、VHSの映像をハイビジョン時代で見ているようなもので、これだとおカネを取れないわということでお値段が高いけど、写真をガンガン出力できる仕組みが出来上がったわけです。

今も昔も変わらない

遺影については、今も昔もあまり変わらないです。
そこは、準備している人としていない人がいるからです。

私として一番悩んだのが運転免許証の写真しかない人、絹目調(エンボス加工)の写真しかない人をどうきれいに引き伸ばすかでした。

今なら特殊な生成AIを使って(ChatGPT-4 DALL-Eでは無理)きれいに引き伸ばしたり出来る技術があるが身体をすり替える(着せ替え加工)はAIを使って出来るでしょう。
最新のPhotoshop Betaでは出来るようになりましたが、かなりのGPUパワーが必要です。
ちょっとした処理も数十分必要だったりします・・・昔と変わらない(笑)


なぜこの話題?

アスカネット社の調査がPRTIMESで発表されていたのを発見。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000072.000018498.html

そもそも、当社はアスカネットがライバルみたいなところであった。
システムを時前で揃えて、手軽に安く構築し、素早く写真を作り上げるという発想から生まれたものであった。

だが、妻の葬儀社では、「自分でやるな。アスカネットにやらせろ。」という時代になり、自分たちで遺影を作らせないことにしました。

なぜ、その決断をしたのかというと、少数精鋭部隊だからだ。

聞こえはいいが、実際は「人手不足」だから、外部へ委託するほうが便利でいいという判断をしました。

葬儀屋さんの仕事はお葬式を滞りなく出すことであって、印刷物を作ったり、写真を作ったりするのは葬儀屋さんでなくても出来るからです。
もちろん、自社でたくさんの仕事があり、外部に出すよりも早くて安くあがるなら、それなりの人材を確保して迅速に処理したほうがいいのだが、5名しかいない会社で営業、受注、病院や火葬場へいくこと、葬儀の施行及び管理、電話の応対、事務処理、式場整備など様々な業務があるなかで、葬儀屋さんでなくても出来る仕事はまさしく遺影づくりなのです。

しかも自分たちより場数をこなしているデザイナーさんたちがいるではないか!

そこは任せるしかないでしょう。


人の意識が変わった

アスカネットが行った意識調査で、人々は自分たちの遺影について関心を持たなくなった結果があらわにでたが、その反面、意識している人たちも多くなった。
若い世代(30代以下)は明日、我が身が死ぬかという意識がないからそれはそれでいいかと思っている。

しかもこの世代は、常にケータイで自撮りをしている世代だからでもある。

だが忘れてもらっては困るのは、これらの写真はケータイに保存されていて、いざとなったらパスワードや生体認証で解除せねばならない。
これが出来なくなるのです。

その反面、シェアしていることも少なくないので、友達の誰かが持っているだろうという軽い気持ちなのかも知れない。

実際、昔から大半の人がスナップ写真でいいと思っている。
プロに撮影してもらうまででもないだろうと。
これは、一つ言えることは、ケータイのカメラの性能が格段と向上したからである。
とくに最新の高いiPhoneは5年前の中級クラスのデジタルカメラより性能がいい。

しかも、祭壇に飾る写真は今ではサイネージもある。
その写真データを簡単に加工し(縦横比の変更やら背景色の変更など)、簡単に使いまわしができる時代です。

本当に便利な時代ですが、人々の関心が写真から薄れていっているのは残念と思わざるを得ない。

ある意味、スマホを持ち歩いているからこそ、「いつでもいいわ」ってことなのだろうか。

残りはフォトブックですかね。

以上です


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© 有限会社 ワイ・イー・ワイ 代表取締役 和田裕助



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