Podcast jFuneral Season 5 Episode 179 葬儀社のAIマーケティングは必要か?

ちょっと前からご案内をしておりますが、葬儀屋さん向けに5月2日の10時に無料説明会をZoomにて開催いたします。

さて、今、うちでは ChatGPT、MS CoPilot、Google GEMINI を利用して試しています。

その中で、どれもまともではないと結論をつけましたが、AIを利用しない手はないのです。
例えば、マーケティング用でメールとか書くにはJasper AIを活用したほうがいいだろうし、MS OFFICEと連携するなら確実にMS CoPilotをおすすめしますが、果たして葬儀屋さん向けに使えるかどうか。

イヤ、使えません。

え? 説明会をする前にそんなことを言っていいの?

実際、今回の説明会はどのAIを使って、どういう形態(ネットなのかリアルなのかなど、両方なのか)、勉強のカリキュラムや、時間や費用についての説明だからいいのです。

基本的に無料説明会なのでここで当日ナニをするわけでもなく、どういう人達が集まるのかもこちらで把握したいこともあるわけです。

そこを踏まえて、今日は本当にAIは仕事で必要かのお話です。

この中でどれだけの人たちがAIを使っているか。
AIには学習系と予測系があります。
学習系というのは蓄積されたデータをベースに回答を出すものです。
これが生成AIだったりします。ダメ出しをして進化する敵対性生成ネットワーク型で作る贋作やディープフェイク映像ですね。

予測系というのは、データをベースに未来の回答を出すものです。
天気予報とか渋滞情報とかの予測に使われます。

どっちも一長一短があります。
予測系は莫大なデータが必要なだけでなく、その回答は論理的な回答であり、人間の気分的判断を理解できないこともあります。

お葬式のマーケティングで必要なのは、正しいプロンプトエンジニアリングです。

これってナニ?

ChatGPTだろうがGeminiだろうが、簡単に「ばぁさまのお葬式の準備にナニが必要か教えて」ではありきたりの答えしか返ってきません。(これは、これでChatGPT-4の回答として葬儀の準備にはいいのですが)。


そこで架空の例題で「96歳で亡くなった大正生まれで、関東大震災、第二次世界大戦、しかも東京大空襲、そして昨今は地下鉄サリン事件や阪神・淡路大震災及び東日本大震災も現地で体験しさらに、実家のお寺は真言宗だが嫁ぎ先が浄土真宗のお寺で苦労し祖父母のお葬式をしめやかに飾りたいけど、どのような準備が必要か教えてほしい」という情報を入れる必要があります。

これによってChatGPT-4とChatGPT-3.5で最初の質問(ばぁさまが亡くなったからナニが必要か教えて)を比べたら、4は細かく基本的な葬儀の準備から式場手配まで出してくれたけど、3.5は簡易的なチェックリストのみ。

そして詳しいプロンプトを入力して4に伝えたら、

・過去の出来事を反映させた葬儀のテーマ
・宗派の違いを尊重する儀式のアレンジメント
・祖父母への敬意
・音楽と花の準備
・遺族と参列者への配慮

このようなことを提案してきました。

さて、これはChatGPT-4です。

GEMINIではまた違った回答を得られましたのでご紹介します。

いかがでしょうか?ChatGPT-4とGoogle Geminiでは、答えがだいぶ変わりますよね?
あとポッドキャストを聞いていただければ、ChatGPT-4は外国人のナマリで巻き舌みたいな日本語で話していますのと、ところどころ間違った読み方をしています。


では、これがお葬式のマーケティングでどう活用するのかが課題になります。
正直なところ、こんなのはマーケティングとして使い物にならないですよね。
これは市場開拓のマーケティングではなく、ただのセールス案件を解消する回答なだけです。

AIの使い方、誰か教えて!

そういう意味で、本当にAIは優れているのか?
それとも人の入力するプロンプト(コマンド)で左右されてしまうだけなのか?

多分、両方の答えはYESとNOである。

技術というのは開発する人たちと使う人たちがいます。
車も同様に今のFuel Injectionがどのような仕組みになっているのかとか、CVTがどういうふうになっているのかを乗るには必要ないわけです。
壊れたり、故障したらメカニックに修理してもらえばいいわけです。

WiFiがどうつながってGoogleにアクセスしているのかも知る必要がないです。開発者でない限り裏でどのような通信手段を用いてネットに接続しているのか知らなくてじゅうぶんなのです。

それが技術の民主化なのです。

次はお葬式の民主化です。

そこにはこのようにAIを使ったマーケティングが一般的にならない限り本当の意味で民主化は来ないだろうと私は思っています。

先日、ChatGPT-4であらゆるパラメータとプロンプトを入力してお葬式のマーケティング案を出してもらおうと試みましたが、残念ながら、OpenAI社では日本の閉ざされたお葬式、宗教観、死生観、法律や規制などを全く理解していないので堂々巡り状態で終わりました。

しかも、ChatGPTでは設定のところで自分の仕事や会社の業務など、そしてどのような回答をほしいかカスタマイズしていながら回答を得ることができませんでした。

マーケティングにおいて色々な戦略と理論があります。
ChatGPTや多くのAIはそれをどう使っていくのかを理解していないのもあるし、それら一つひとつの戦略や理論をどう展開して活用すればいいのか指示を出さないといけないわけです。

そんなことでセミナーを開くの?って思われがちでしょうけど、これがまた面白いのは、どれだけの人が多くのAIを使って試したことがあるのでしょうか?多分、みなさん恐れていて、まだ手が出せないでしょう。
そのためのセミナーです。


2週間前に葬祭業向けのAIプロンプト研究会をネットで開催し、15日に向けて発表したいとお伝えしましたが、先週はDeathフェスでいっぱいでしたので今週お届けいたします。

葬儀社さん向けなので、ご参加されたい葬儀社さんは infodesk@yey.co.jp にご連絡ください。
後ほど、Zoomの案内をお送りいたします。
期限が5月1日です。

先週は更にビッグサイトでマーケティングやPR EXPOに行ってきました。
今週は明日から東京ビッグサイトで開催されている「Japan IT Week」に行ってきます。これはAIや様々なIT関係の展示会です。
皆さんにここの情報もお伝えできれば。
あとポッドキャストの出演者募集中です。


来月末の5月29日と30日にパシフィコ横浜で第27回目のフューネラルビジネスフェアが開催されます。
2020年をコロナで一回飛ばして(飛ばさなければ第28回目)で、2021年以外では2012年より参加が1万人を超える来場者数で賑わっています。

当方、両日参加いたしますので、有料となりますが、ご案内いたします。

ポッドキャストをSoundCloudから配信しております。
Spotify、Google YouTube、Amazon Music、Apple Podcastからお聞きすることができます。
無料ですので、ぜひ「葬儀 葬送ビジネス」でご検索ください。

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Podcastsはこれ以外にSoundCloudからも聞けます

本日もご清聴ありがとうございました。また来週!