ハラスメントに繋がらない葬儀業界の誠意あるマーケティング戦略

Podcast Season 6 Episode #259
今日は:2026年 1月 13日です

葬儀業界の「人」とAI(愛)に関して、マーケティングをどうするかがテーマです。


前回は暗号資産についてでした。

皆さん、確定申告は大丈夫でしょうか?
この時期にお話をしておかないと皆さん、最後の最後まで待ったら税理士さんに叱られますからね。

さて、未だにXでは葬儀屋さんに対しての苦情が多く、荒れていますね。
本当に穏やかでないです。
仕方ないのは悪どい企業が多くて強引な売り込みをしているからです。
更に東京博善の火葬場問題も鎮火しない状況ですが、未確認情報ですが、
東京都が区民に対して補助金か助成金を出すとか。
国からですが、補助金というのは経産省から出ます。
助成金というのは厚生労働省から出ます。
今回は東京都の予算だとしたら、都の補助金のはず。
しかし、出すとしたら区民にではなく、東京博善にだとすると前回もお伝えしたように、
一番やってはならないことなんです。
東京都としては東京博善へ値段を強制的に下げさせることは民業圧迫になり、
訴訟につながりますので、区民への補助のほうが真っ当でしょう。

更に今の葬儀業界はどのような広告を出しても「ハラスメント」だと言わんばかりに苦情がでます。

「まごころで」はいいけど故人が「寂しそう」「悲しそう」「故人が辛いと思う」「後悔しますよ」なんていう営業トークは言語道断
「当社は安くします」って言いながらアイミツがなければそのままの高い値段とか、安く見せかけて式中に追加でガンガン上げていくとか。

もっと正直になろうよ、葬儀屋さん。

こんにちは、今のところ、日本でたった一人の葬儀・葬送ビジネス及びマーケティング ポッドキャスター 
有限会社ワイイーワイの和田でございます。
死に方改革® 研究者 及び 旅のデザイナー® 、あの世への旅です。

今日のお話は:
ハラスメントではないきちんとした説明(ストーリー)で営業しよう。

では、行ってみようか!

今、情報がとてつもなく溢れている時代です。

SNSのシンボルや広告に囲まれた女性が、流れの中で木の棒を抱えているシーン。
Created by ImageFX

我々は毎日数え切れないほどの広告を浴びています。
すでに飽和状態です。
首都高を走れば例のインプラントの歯医者さん、さまざまな病院やクリニックの看板、
芸能人が務める葬儀屋さんのイメージキャラのビルボードが目につきます。
下道を走れば中古車販売店やガソリンスタンド、ファミレス、コンビニの看板など。
日中、電車で山手線を回って外を見ているだけで脳がパンクしそうなくらい何かが目に入ってくるので脳は情報を遮断します。

そんな中で、皆さんの中で記憶に残る葬儀屋さんはありますでしょうか?

普通の人は葬儀屋さんとお付き合いしないからピンと来ないですよね。
業界の人間や関係者以外、それだけ印象が薄いんです。
強いて言えば、葬儀屋さんに友だちがいるとか(私のポッドキャストを聞いているとか–ありがとうございます)ですよね。

さて、葬儀屋さんがこれだけ何をしても炎上する理由は、誠意が見えないところが多いからです。


ではここでどうやって価格競争に巻き込まれず、誠意を示し、しかも強引な売り込みをしないでモノ(今回はお葬式という役務)を売っていけるか。
もちろん、ボッタクリは禁止です。

では、商品を売るには高級ブランディングが必要か?

そうとは限らないんです。
プライベートブランドを思い出してほしいです。
ブランドがあっても売れないものは多いです。

例えば、だいぶ前にもお話をしましたが、子どもたちに学校でお腹いっぱいハンバーグランチを食べさせにレストランへ連れて行ったとしましょう。
みんな、お腹いっぱいでもう一口も食べられないっていいながら午後の授業に挑みます。

さて、そこで待ち構えていたのが「特製カレーライス」!

先生は「このカレーをまだ食べれる人、手を上げて」って。
きっとほとんどの子どもたちが「無理!」って拒否するでしょう。

しかし、先生が「このカレーは大谷翔平さんのお母さんが作ってくれたカレーだよ。翔平さんが強く大きくなって世界で活躍できるように、こころを込めて作った美味しいカレーだよ」って言ったらどうでしょう?

きっと子どもたちは一口でもいいから食べたい!って騒ぐでしょう。
子どもたちだけでなく、きっと大人も同じでしょう。
ここには大谷翔平さんというブランドがあっても、特製カレーライスにはありません。ただ翔平さんのお母さまが作ってくれた以外に。

カレーにはブランドはありますでしょうか?
ないですよね。

ここで何をいいたいのか?

これはストーリーテリング、物語づくりです。


実はストーリーは感情、記憶、共感を司る脳の複数の部位を活性化させます。

これにより通称「愛情ホルモン」「絆ホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌され、つながりをイメージさせます。

その記憶の定着率の効果は、ナンと22倍とのことです。

だから皆さん、教科書よりもマンガや好きな本の内容を覚えていますよね?
この機能を使います。

人々の記憶には大谷翔平さんのお母さまが作られたカレー(美味しいかどうかはわからないけど、きっと美味しいでしょうが翔平さんは大リーグへ行くまでこの味で育った!)印象が残ります。

これが「カレーそのもののブランド」よりも「お母さまブランド」に置き換わるわけです。たとえそれがハウスバーモントカレーであろうが、SBゴールデンカレーであっても。

これが差別化になります。

似たような溢れた商品やサービスがあっても際立たせることができるようになります。
マーケティングの基本です。

これはスローガンみたないものです。
そして行動を促します。

そのスローガン(メッセージ)はシンプルでなければなりません。
複雑なもの、長いものは忘れられます。

そして顧客をヒーローにするのです。
その主人公はお客さまです。
つまり主人公には「ヒーローズ・ジャーニー」を味わってもらうことが重要です。

消費者が従来の広告にますます懐疑的になってきている時代です。
日本は規制が緩いので、とくにFacebookやInstagram広告にはインチキ広告が多く、メタ社が現在でも1割(約2.5兆円くらい)の売り上げがあるからやめられないわけです。
冒頭でもお伝えしましたが、葬儀が必要な人ほど葬儀関係の広告に懐疑的になっているでしょう。


さて、ここで葬儀業界にこのストーリーテリングを当てはめてみましょう。

1. 「プランの安さ」より「最期の過ごし方」を記憶に残す方法

  • ポイント: 事実と時系列も大切ですが、事実に基づいたストーリーの方が22倍記憶に残ることがわかっています。
  • やってはならないことは、脅しや虚偽の説明。当然ですよね。
  • 業界への適用: 顧客(遺族)が葬儀社を選ぶ際、祭壇の大きさやプラン料金の比較はすぐに忘れられます。
    だからこそ「ある家族が、故人の好きだったお酒を囲んでどのように最期の夜を過ごしたか」のほうが記憶に残ります。
  • ここで忘れてはならないのは、昨年10月14日配信のエピソード244番でお伝えした某葬儀社でポップコーンを一皿2200円で50皿提供した話です。
    大きな手間なら仕方がありませんが、そうでもないものに多額の請求は、最初から存在しない善意が200%悪意に受け止められます。
    正規手配から外れた内容であっても手間が掛からないのにドサクサに多額の請求をしたことです。
    こういう業務はどのお葬式でもあることなので、臨機応変に対応するのがプロの葬儀屋さんだろうと。
    悪意があってはなりません。

2. 「悲しみの場」を「絆の再確認の場」、感情的つながりを意識します。

  • ポイント: 人は商品ではなく「感情」を買います。
  • 業界への適用: 葬儀は「遺体を処置する業務」ではなく、「残された人々が明日から生きていくための感情の整理」を買う場です。
  • 設備を売るのではなく、感情を落ち着かせることが重要です。

3. 「どこも同じ」からの脱却(差別化)

  • ポイント: 物語がブランドを際立たせる。
  • 業界への適用: 現在、多くの葬儀社が「親切・丁寧・安心」という同じ言葉を使っています。これでは差別化できません。
  • おカネを積んだから購入できるものではありません。
  • だからこそストーリーテリングが必要です。

4. 「もしもの時」ではなく「今」動いてもらう(行動喚起を促します)

  • ポイント: 自分を主人公(ヒーロー)だと感じると、人は動きます。
  • 業界への適用: 終活や事前相談は、多くの人にとって「自分事」にしにくいものですので、ここを自分事にすることが大切です。
  • 税金や相続のことで脅すのではなく、きちんと税理士さんに相談できる仕組みを提供することが重要です。
  • 我々は顧客に「死の準備をする人」として描くのではなく、「家族に最高のプレゼント(思い出)を遺す人たち」として描く物語を提供します。

葬儀業界で実践するための4つのステップと具体的アクションを説明いたします。

ステップ葬儀業界での具体的アクション
1. ターゲットを知る「死」を恐れている人、後悔したくない人、新しい技術に抵抗がない層など、誰の心に響く物語かを定義する。
ここで「後悔」などで煽る言葉を使わず、きちんとガイダンス(道しるべ)を提供することで安心を得ます。
2. 誠実であること綺麗な面だけでなく、葬儀の現場で起こる葛藤や、それを乗り越えた実話を(プライバシーに配慮しつつ)共有する。
3. 顧客をヒーローに葬儀社はあくまで「脇役(サポート)」であり、故人を送り出す「家族」が主人公であるという見せ方をする。
葬儀社は黒子で空気みたいな存在であることを忘れてはならないです。
4. 五感を刺激、活用する葬儀の様子を単に映像を撮るのではなく、参列者の表情や、AIで蘇った思い出の品など、感情が動く瞬間をビジュアル化する。注意するのは霊感商法に結びつけてはならないこと。
必要なら映像ではなく、アロマや音などでも対応可能にします。

いかがでしょうか?

煽らず、急かさず、誠意をもって対応することが可能なのがご理解できましたでしょうか?

値段ばかりではなく、きちんと正当なおカネを支払ってもらえるようにする手配をし、お客さまによい印象を与えることが重要です。

本日もご清聴いただきありがとうございました。
また次回をお楽しみください。

以上です


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