お葬式のトラブルの多くはおカネのこと

先日、あるフィナンシャルグループがお葬式の費用に関してデタラメな記事を書いていました。
言ってしまえば、小さなお葬式(ユニクエスト)、よりそう、いい葬儀(鎌倉新書)などを比べる記事でしたが、実際現場で見積もりと請求書を作っていて、更に支払い条件のやり取りを顧客としていると、明らかに記者はお葬式の仕組みを知らないなと露呈しました。

だが、そんなことは本人もですが、それを読んだ一般の人たちも騙されてしまいます。
そういうトラブルが発生しているのが葬儀業界なんです。

しかもこれだけ騒がれていても、後が絶えないのがお葬式のおカネのトラブル。

請求書を見て驚く人が多い。

「見積もりと違うじゃん!」と言っても後の祭りです。

レストランに行って、「そのお料理を召し上がりましたよねと」いうのとはちょっと違いますし、ぼったくりバーやホストクラブとも違います。

簡単に構造を説明します。

レストランやバーと違う理由は、必要でない場合、要らないものは注文することがないからです。ぼったくりバーやホストクラブは最初から巻き上げようという仕組みです。

お葬式の金額は不透明・不明瞭とよく言われますが、それは追加料金が発生するからです。
その追加料金がわからないのは、結婚式と違って参加人数がわからないからです。

確かにここぞって変なものを付け足す葬儀屋もいますが、大半はそうではない(上場企業の某社は公取委モンのことをしますけど)

つまり、お参りに来られた方々へのおもてなしで、返礼品、通夜振る舞い、親族に頼まれた生花、安置日数、寝台車の搬送料金(病院→安置場【自宅?】、安置場→斎場【斎場でなければ】、斎場→火葬場)で最大3回の移動が発生します。

安置日数は火葬場待ちの日です。ドライアイスなどの保冷も加算されます。

東京都内で東京博善が経営する火葬場を利用する場合、火葬場へ付き添う人の数で部屋の料金が変わりますので、それも事前に伝える必要があり、予約をせねばなりません。

こちらが東京博善の火葬料金です。
これは葬儀料金とは別途で合計115,470円発生します。

さらに休憩室は火葬場へ行く人数の違いによって変動し、今回は一番安い部屋を提示しています。
人数が多い場合は大きい部屋で値段は上がります。
収骨容器(骨瓶)は一番安い白瀬戸7寸で計上しています。

火葬料金サーチャージ収骨容器休憩室合計
¥75,000¥12,200¥13,970¥14,300¥115,470
白瀬戸7寸12名程度

更にお布施などが上乗せされます。
葬儀社は間に入るときとそうでないときがあります。
派遣僧侶などもおります(悪いことではありません)。

葬儀社に頼む場合は値段がハッキリしていますが、菩提寺があった場合は遺族で確認するしかありません。
通夜振る舞いでの飲食(お酒も含む)と火葬場での飲食(最近はコロナ感染で自粛していましたが)、返礼品などもあります。
返礼品は即日返し、後返し、さらに粗供養品(ハンカチや会葬御礼礼状)など。
その他、葬儀で消耗する備品(線香やロウソク)等が追加に掛かります。

このようにお葬式で追加される費用があり、多くの場合は式場料金は別途(式場料金込みの契約もありますが)発生します。

そういうところで、葬儀社が出した見積もりと請求額が異なったりします。

見積書を提出しない葬儀屋さんはもういないと思いますが、安さを謳っていながら、まったく見当違いの請求書が届くことがありますのでご注意ください。


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