【数字で考える】葬祭業界の現状と未来 高齢化29%以上

【2024年の日本の高齢者率は29%を超えています】

先週、千葉在住だったソノベ・ギサブロウさんという男性が112歳で亡くなって、

現在、厚木のワクイ・トミサブロウさんが110歳で日本最高齢の男性です。

しかし、日本で一番の年長者は1908年生まれの御年115歳のイトオカ・トミコさんです。
1908年はテディベアーで知られている米国のセオドア・ルーズベルト大統領が3期をしないという約束でウィリアム・タフトが大統領になりました。そしてGM、ゼネラルモーターズが創立した年でもあります。

世界最高齢のお方はギネスブックによりますと、スペイン在住のMaria Branyas Moreraさん、117歳らしいです。

2024年の日本の高齢者率は29%を超えています。

更に来年の2025年は団塊世代が後期高齢者、75歳を超える時代になります。

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お葬式のビジネスというのは「亡くなる人の数」では有りません。

多死社会だからいい産業だと思われるなら、それは大間違いです。

それなら戦争で多くが亡くなっている国はどうだろうか。
まったくビジネスは成り立たないですよね。
なぜでしょうか?

それは経済的におかしくなっているからです。
日本もそうなりつつあります。
この30年間、賃金が上がってこなく、25年前の初任給が今の初任給とかわらない時代だからです。

2022年、日本の人口は1億2,615万人となり65歳以上は3,623万人を超えました。
2024年3月1日現在の日本の総人口は約1億2397万人で、65歳以上は3,620万人、人口減のおかげで高齢化率が29.2%となりました。日本国籍を有する1億2141万人だけですと29.8%になります。

75歳以上が2020万人、85歳以上が669万人、来年はもっと増えるでしょう。

去年の死亡者数が、159万503人で出生者数が75万8631人で単純計算でマイナス83万人以上です。


さて、なぜ死亡者数が多くなっているのに葬祭業市場が悪くなっているのでしょうか?

先ほどお伝えした通り、賃金が25年間変わっていないからです。

初任給が変わっていなければ、逆に派遣とかになって全体的に落ちていると言っても過言ではなく、経済力がないのが裏付けられます。

それでは、25年前の新卒が22歳なら、現在47歳ですよね。
その人たちの給料は上がったはず・・・

厚生労働省によりますと平均年収が563万5300円とのことですが、社会保険などの税金は増えていますよね。介護費用などが上がっており、その親の世代も生活を切り詰めていくしかないのが現状で、更に収入がないその親もまだ存命だったりすると、葬儀へかけるおカネはないのに等しいわけです。

平均より中央値のほうがもっと低く452万円という数字すら出ています。


先月末にイエール大学の准教授の成田悠輔氏が高齢者の集団自決の話が再燃して物議を醸しました。

しかし、忘れてもらっては困るのは日本の銀行に貯蓄されている2200兆円の60%が65歳以上が保有していることです。
それでも暮らしが豊かにならないのは利率が悪いからなんです。

https://mainichi.jp/articles/20230517/k00/00m/040/296000c

マイナス金利だったので銀行は預金者に利息を与えないわけです。
しかし、自分たちはきちんと利息を取って貸し出していたわけで、メガバンクの第3四半期(2023年10-12月期)決算収益は過去最高でした。


高齢化の要因は大きく分けて、平均寿命が伸びたことと少子化による若年人口の減少の2つであると言えるでしょう。
これには原因があります。

これは誰もが問題あるよねと見ていても、指を加えて見ているだけで、まともに政府や経済界の中で大声を上げてナンとかしようとしないのは、彼らには下々の生活は直接関係ないことだからとも言えるでしょう。
内閣府特命担当大臣がこども政策、少子化対策、そして女性活躍担当を男性がやっているというのも伺えます。かと言って、自民党内で絶対数が足らない中で、それを担当できる有望な女性議員がいるかという課題もあります。

昨日、LinkedInでシェアした内容ですが、これを英語ではElephant in the Roomといいます。
象が部屋にいるけど、誰も指摘しない。

つまり、日本語では見て見ぬふりをすることを意味しています。
日本の開発現場ではデスマーチが常に行われているけど、何も改善しようとしない。

https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7183833844293287936

葬儀業界で一つ言えることは、どの葬儀屋さんも苦しいんです。
あの手、この手を使いますがどれも上手くいかないのが現状です。
行き詰まった葬儀屋さんは式場を大手に買い取ってもらうとかフランチャイズ契約し、屋号だけを使わせてもらい、ティア、日本セレモニーやファミーユなどに食いつないでもらっているとも言えます。


来月末の5月29日と30日にパシフィコ横浜で第27回目のフューネラルビジネスフェアが開催されます。
2020年をコロナで一回飛ばして(飛ばさなければ第28回目)で、2021年以外では2012年より参加が1万人を超える来場者数で賑わっています。

当方、両日参加いたしますので、有料となりますが、ご案内いたします。

あと当社ではポッドキャストをSoundCloudから配信しております。
Spotify、Google YouTube、Amazon Music、Apple Podcastからお聞きすることができます。
無料ですので、ぜひ「葬儀 葬送ビジネス」でご検索ください。

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本日もご視聴ありがとうございました。
また来週からPodcastとYouTubeが重ならないように、YEYと配信の順番を入れ替えますのでご了承願います。

ありがとうございました。