Season 5 Episode 194 火葬場と東京博善のENDEX

今日は:2024年 8月 20日です

地震が多く発生しており、神奈川県では同じ秦野市の震源地で、震源が浅く震度5弱の地震が相次ぎました。更にその前の宮崎県沖の地震でもって、非常食や水の買い占め。昨日、お米がなくなったので買いに行ったら、ぜんぶ売り切れで驚きました。
ついでにこの猛暑とインバウンドの消費でお米の需要が増えて値上がり状況。ダブルパンチ。農家さんたちが儲かっているならいいんだけどと思う日々でした。

今日のお話は:東京の火葬場

日本でも火葬場で発生する貴金属をどうするかとたびたび話題にあがります。

主に歯に埋め込んだ貴金属や人工関節から発生する金銀パラジウムです。私も歯の詰め物に昔は金を利用していましたが、今ではパラジウムを利用しています。
京都市はこの貴金属を集めて売却することで年間1億円以上の収益を上げられたので、これを予算に入れ込みました。
課題となったのは、これは遺族へお返しするべきものなのか、市が勝手にもらっていいものなのかです。

実はアメリカでも似たようなことが起きて、火葬場経営者たちはそれをよく理解していないことがあり、火葬炉を掃除する会社がいただくのが恒例でしたが、透明性のために議題が上がったとのことです。
とくに、アメリカでは、小さな葬儀社が墓地と火葬場を経営していて、これは収入源の一つになるので、どう処理されるのかと。

日本みたいに火葬場がそれなりの規模の場合は本格的にビジネスになるが、アメリカの個人経営の小さなところではそれほどの収入を見込める要素ではないのも事実であった。この話題はアメリカでも10年くらい前はタブー視されていたのだが、昨今、このような会社が多く存在するので、持続可能性を重視し、きちんと報告するようになりました。

だが日本だと火葬を待っているのでモタモタできない事情があります。

つまり、順番待ちなので、1体が終わったら、次の受け入れ準備がありますから、一日の作業が終わってでないときれいにできません。
そうなった場合、誰の貴金属かわからないわけです。
実際、台の上はきれいにするから、その場で取り除くのですが、そこから落ちたものはということです。
メガネとかは溶けて遺骨に付着するのもありますので、一緒には火葬しません。

関東と関西では事情がまた異なります。
関西は部分収骨だから、比較的に容易に拾えますが、関東は全部収骨なので、遺骨は遺族はすべて持ち帰ります。

スウェーデン辺りですと、火葬後1ヶ月くらいしてから「遺灰」が缶に入って届いたりします。
日本では考えられないことです。
しかも、本当にそれが愛する人の「遺灰」なの?って・・・信用するしかない(ここはこだわらないのかも)。

Orthometal社は米国で火葬場の掃除をやっている会社です。

もちろん、日本にも炉を掃除する会社さんがたくさんあり、団体まであります。
みんな炉が安全に稼働するのに一役買っている素晴らしい会社さんばかりです。


次に持続可能性を考えたら葬儀業界がもたらす環境への配慮です。
日本は99.97%と言っていいくらいの火葬文化です。

火葬しないのは、離島で火葬場がなく、搬送も難しいところや一部宗教で禁止されている人たちです。
そういう人たちは土葬が行われますが、離島以外の場合は常に宗教と住民との対立が起きています。実際、日本の墓地埋葬法では「火葬」しなければならないという義務はありません。

実際、海外では遺体を防腐処置(エンバーミング)を施さない葬儀で、自然墓地に埋葬されたり、棺を竹やキノコの生分解できるものを利用したり、アルカリ加水分解なども提案されています。

Aquamation(TM) のアルカリ加水分解

上記の画像はここでも幾度かご紹介しましたね!

2023年7月27日の投稿

さて、火葬場から持続可能性を考えたとき、葬儀屋さんは何をせねばならないのか。

日本と海外は事情が全く異なります。

葬儀屋さんの話になりました。
今月末の28日と29日は東京ビッグサイト南展示棟で第10回目のエンディング産業展が開催されます。
去年から主催がTSOから東京の火葬場の7割近くのシェアを持つ東京博善が運営しています。

東京都では火葬料が問題になっています。
しかも値上げをされたとしても東京都23区内の人たちは嫌でも使わねばならない。
どうしたらいいのか?
法律で規制することはできない。
麻生グループが2020年に売却した株を中国資本が購入した。
国会でも取り上げられたが、梨のつぶ。
そりゃ、そうだろう。麻生さんのところがやらかしたことなんだから。

今は東京博善の親会社の廣済堂の株、23%がLAOXの羅氏の資本である。
実際、電気代や輸送費もすべて値上がりしているし、背に腹は代えられないといいつつ、葬儀施行まで廣済堂グループは手を出してきた。
売上は横ばいだが決算では利益はかなりあるのは、廣済堂の株がSBIに売却されたのもあり、それが利益となっている。
逆に自己資本比率は24%くらいまで下がった。


中国的経営は、経営的には正しいとは言えるが、義を重んじる日本人、とくに東京都民の感情を逆なでしているといえる。
そもそも、最初から火葬料の規制をさせない仕組みがないのが問題であり、火葬場の経営を民間にすべて任せているのも問題ではあるが、これは資本主義であるので仕方がない。

去年からエンディング産業展が東京博善の管轄になり、多くの業者が顔色を見ながら参加した。
今年も7月末までの出展者数もあまり芳しいとは言えなかったが、ラストスパートで何社かが出展することになった。
きっと出展料免除だろうなと。

問題は多死社会につけ込む海外の投資家である。
だが、この問題はそもそも日本が30年間以上成長しなかったという課題にもある。

要するに、東京都内では火葬場不足が問題である。
今後15年くらいは死亡者数が増えるなか、対応できていない。
今ある火葬場で炉を増やすことはなんとかできるかも知れないが、新たな公益性がある都立の火葬場を作ることはほぼ不可能である。
火葬場を建てようとすると住民は地価が下落するとか、忌み嫌っているから反対する。葬儀場も同様なことだ。
うちもどれだけ反対運動されたか。

火葬場を新たに建設するにも数十億円が必要である。
それ以外に土地の買収などもある。
運営というランニングコストもかかる。
更に民業圧迫も許されないので、現実性がない。

だったら、現状維持しかないことを都民に理解してほしい。

それがイヤなら近隣の県に引っ越してもらうしかないが、それも現実的ではないので、イヤでも便利な東京博善の火葬場を使うしかない。

最後にドラッカー的にいえば、顧客のニーズに応えることが重要であり、そこは重視せねばならない。
この普遍的なニーズとは東京都では、公益性が高い火葬場が必要不可欠で、その答えを出せるのは東京都しかない。

そもそも原因は麻生グループが株を中国資本に売却したことが原因だろう。

そこで東京博善が東京都葬祭業組合と結んでいた紳士協定が崩壊したとも言える。


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