葬儀のマーケットイン戦略

Podcast Season 5 Episode #220
今日は:2025年 2月 18日です

マーケットインとプロダクトアウトがあります。
どっちが正しいのか、どっちが間違っているのかというのではありません。

葬儀社のマーケットイン戦略を考える

顧客の声と顧客の要求、メーカーの声とメーカーの要求。
両者の綱引きです。

その産業によって作られるもの、社会変化、突然の経済事情に左右されるからです。
お葬式みたいに臨機応変に対応できる場合はマーケットイン、すなわち市場が求めているサービスは提供しやすいです。
逆に長年ハードウェアを開発してきた会社が突然、需要が変わってしまったら大騒ぎです。ハードウェアは開発期間があるので、市場を見越して設計したり、今は存在しないが数年後には大きくなるだろうという判断でものづくりをしているところもあります。

いい例がソニーのウォークマンやiPhoneです。

実際、これも市場から求められていた顕在化していなかった要求です。

以前にもお話しましたが、葬儀社のビジネスモデルというのは待ち受け画面みたいなものです。
積極的に取りに行けない。だが、画面を変えることはできて、アピールすることは可能です。

そこで訪れるのがマーケットイン対応です。
昨今、コロナが落ち着いても市場規模が戻らない葬儀業界ですからこそ、市場のニーズに合わせることが大切です。

こんにちは、今のところ、日本でたった一人の葬儀・葬送ビジネス及びマーケティング ポッドキャスター 有限会社ワイイーワイの和田でございます。
死に方改革® 研究者 及び 旅のデザイナー® 、あの世への旅です。

今日のお話は:小さくなった葬儀、どうしたらお客さんを呼び戻せるのでしょうか?

では、行ってみようか!


寒暖差が激しい季節です。
昨日の茅ヶ崎はポカポカ、そして今日は6度も低い予想です。
しかも、乾燥注意報まで出ています。
さすがに普段元気な人も何かと体に支障をきたすような気もします。

そして、一昨年同様に昨年も160万人弱の死亡者数がありました。

しかし、業界規模は萎んでいます。
1.6兆円弱の市場規模は、葬儀、式場、宗教者へのお礼(つまりお布施など)、火葬料、飲食、首都圏ではほとんど出なくなった返礼品などを含めた合算した金額です。
ザクっと強引な単価を出しますと100万円くらいが相場となります。

全日本仏教会と大和証券がタッグを組み、2022年度 仏教に関する実態把握調査報告書を提出しました。
その中で、お寺さんが葬儀に関わる内容で、興味深い傾向を得られました。

一つは、これだけ直葬が増えている中でも、執り行いたい葬儀の内容は自身・家族ともに普通のお葬式(2日間)を希望する人が大半であること。
一日葬を希望する人は約2割で年代が上がるにつれて一日葬を希望する割合が増加。
法要で言えば、菩提寺がある層でも三回忌以降は必要と思われている比率が5割以下。次の七回忌まで生きていないかヨボヨボで参加しづらいという考えがあるのかも知れませんね。

そして家族の法要については菩提寺がある層で年代が高いほど必要と思われています。
葬儀・法要に関して不安なものは費用、必要なものが不明、相談先がいないこと。とくに50代以下は不安が高いのは葬儀の経験が少ないからです。


費用の中で不安なのがお布施の決め方が曖昧で、支払った金額への満足度にも影響しています。
そして、お寺からのお布施額の明示が必要だと思う人は53.5%ともありました。
やはりこの辺りが一番悩ましいことです。
私もたまに外国人記者クラブで相談に乗ってほしいと突然聞かれます。
これは英語では「ISSUE」であり、日本語では「解なし案件」で、お寺さんに直接ではなく、檀家総代とかに聞いてみるしかないのかも。
お付き合いがあまり無い場合、その檀家総代が誰なのか不明なことすらあるのもわかっています。
しかも、檀家総代はお寺を代弁しているのではないから、答えづらいとも思います。

マーケットはそこにあります。
葬儀社とお寺さんと一般の方々との対話。
だからこそ気軽にお寺さんと対話ができる場所が必要なのです。
終活で坊主バーが流行るのはそういうところにあります。

マーケットインからしたら、需要はお寺の価値を明確にすること。
そして、一緒にお寺の価値を上げていくこと。
その次にお墓をどうするかを決めることです。
お寺とお墓は切っても切れない縁です。
今ではデジタル供養墓、しかも永久に管理しなくて済むものもあります。


葬儀社がマーケットインをするなら、お寺と組むことも重要かと思います。

お寺も今は経営が難しいところが多く、廃寺になる可能性も出てきています。
原因は檀家離れ、お墓も廃れ、しかも葬儀不要論と同時にお墓不要論まで一定数があります。
お寺の数は約74,000軒でそのうち約17,000が住職不在または兼務なしの廃寺です。神社も同じ状態ですが幸い「お墓」というものがありません。

そもそもマーケットインとプロダクトアウトは視点が違うだけであり、マーケットインは先ほど申し上げたように顕在化したニーズでプロダクトアウトは顕在化していないニーズに応えるという見方のほうがいいでしょう。
着目点の違いで優劣はないと考えてほしいです。

今までの定義だとプロダクトアウトはメーカーの思い込みで作られる商品という形になりますが、実際は市場ニーズづくり、そして意識の覚醒の綱引きです。


葬儀は「ソフトウェア」であるゆえに、市場変化に敏感に対応可能であるので、常に顕在化した市場に対応が可能です。
あとはどれだけ素早く、更に効率よく動けるか。
私が葬儀社に積極的に活用を唱えるAIがそのものです。

お寺との関係、墓地管理をしている石材店との関係、そして市場ニーズに応えられるのは中央にいる葬儀屋さんだけです。
しかも、ネットブローカーや人材派遣会社ではありません。

すでにコンサルタントとして入っている業者もいますが、いずれ彼らが葬儀社をやりだしたら露骨に各業界の上前を跳ねようとするでしょうけど。
それでも明朗会計だと言い張るのであまりよろしくありませんね。
その場合、葬儀屋さんが明朗会計のためにブローカー手数料30%とか記載するほうがより明朗ですね!

最後に、当社は、昨日の2月17日に東京都品川区東五反田のシェアオフィスに、まず1年契約で個室の出張所を設けました。
場所は五反田と目黒の間で、インドネシア大使館の近くのBiz Comfort 東五反田10号室です。

今日のお話は以上です
本日もご清聴いただきありがとうございました。

オマケ:

こちらは先程の日本仏教会のレポートをAIマインドマップにした図です。

オマケその2:
Podcastのマインドマップです


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