Podcast Season 6 Episode #252
今日は:2025年 12月 2日です
葬儀業界の「人」とAI(愛)に関して、マーケティングをどうするかがテーマです。
世の中、間違った理由や理論、先入観、民間療法、しきたりの前提があっても、結果的に正しい行動に繋がったものが多々あります。
例えば、フローレンス・ナイチンゲールの行動で死亡率を下げた話があります。
本来は当時ハンガリーのゼンメルワイス医師によって提唱されたのが、オペ前に、必ず手を洗うことだが、他の医師から反感を買って定着しなかったが、ナイチンゲールが見つけた「不適切な環境」(つまり汚い水)を排除することで現場での死亡率を下げて、感染症による死亡率を減らしました。
日本の葬送文化でも似た話があります。
大昔(50年近くかも)、日本昔話の番組で石鹸作りで失敗が続き、神さまの行いと思い、塩を撒いてお清めしたことで液体が個体に変わって、日本で持ち運べる石鹸ができたのを思い出しました。
これは、結果的に化学反応で塩が水分を吸収して固体化し、神さまのおかげではなかった。
衛生を保つことで、当時知られていなかった細菌から感染症を減らし、妊産婦の死亡率と戦場での死亡率を減らせたわけです。
こんにちは、今のところ、日本でたった一人の葬儀・葬送ビジネス及びマーケティング ポッドキャスター
有限会社ワイイーワイの和田でございます。
死に方改革® 研究者 及び 旅のデザイナー® 、あの世への旅です。
今日のお話は:間違った解釈でも正しい結果を得た内容です。
では、行ってみようか!
大昔、「瘴気」により病気が広がると考えられたものがかなりありました。
ナイチンゲールも「瘴気説」に基づいたことですが、結果的に多くの命を救うことにつながりました。
間違った理論や仮説で結果的に良かったことは人類には多々あります。
とくに19世紀の「瘴気」においてはインフルエンザ、コレラ、赤痢、天然痘、敗血症、ペスト、マラリア、ハンセン病などがあります。
「瘴気」そのものが空気感染の意味を持っています。
その代表例というのがマラリア(Mal Aria)は「悪い空気」であり、蚊による媒介としてではなかったわけです。
コレラも空気感染と思われたが、井戸水だと判明。
エドワード・ジェンナーの天然痘ワクチンも「牛痘」に掛かった牛の膿を少年に接種しましたが、結果的に人類初の天然痘ワクチンが出来て多くの命を救いました。
お笑いがコロンブスで西に進めばアジア大陸にたどり着いて、インドなどからスパイスを得ることができるだろうと。
結果的にアメリカ先住民を「インディアン」と呼んだ。
発見した大陸はインドではなく、今のアメリカであった。
実際、アメリカがインドではなく、新大陸だと言い出したのがアメリゴ・ベスプーチではあるが、地球球体説が生まれました。
ちなみに、今でも一定数のアメリカ人は地球は平坦だと思っている人たちがいるのも事実です。はい、21世紀の今です。
日本の葬送文化においてもこういうのがあるだろうか?
科学的には間違いである迷信や宗教的の観点からだが、
行動事態は極めて合理的という事例が多数あります。
主に微生物(バクテリア)の存在が知られていなかった時代に感染予防(公衆衛生管理)、
遺族の精神衛生管理(グリーフケア)で生まれた「知恵」が宗教的な理由付けで伝授されたものもあります。
例えば、皆さんがお葬式でもらう「塩」。
はい、私もXで、厄介払いのときに塩まいておこうという顔文字を使って表現することがあります。
(*´・ω・)ノ ・゚:*:゚
宗教的な理由は「死は穢れ(汚れ)ているため、塩で清めて邪気を払う」行為。冒頭でお話をした「固体石鹸作り」ですね。
衛生的な理由は塩には殺菌・防腐作用があるからです。
塩鮭を思い出してください。塩を塗りたくるのは足が速い鮭を保存するためです。
線香を絶やさないのも同様で、死者の魂が迷わないための道しるべではなく、実際は死臭を消すためです。あと、香りが強いためハエや蚊なども寄り付かない効果がありドライアイスみたいな保存技術がなかった時代に防虫効果がありました。
このようなものはいくつもありますので、書き起こしのほうに記述しておきますので、ぜひご参考にしてください。
1. 医学・衛生分野の事例
- コレラと「井戸のポンプ」
- 行動: 1854年、医師ジョン・スノウはロンドンの特定の井戸のポンプのハンドルを外して使用禁止にしました。
- 間違った理由(当時の主流): 当時は「瘴気(悪い空気)」が病気の原因だと考えられていました。スノウ自身は水が怪しいと踏んでいましたが、細菌の存在までは証明できていませんでした。
- 正しい結果: その井戸水が汚染源だったため、コレラの流行が止まりました。細菌説が確立する前の「疫学」の勝利です。
- ジェンナーの種痘(天然痘ワクチン)
- 行動: エドワード・ジェンナーは、牛痘(牛の病気)にかかった人の膿を少年に接種しました。
- 不完全な理由: 「牛痘にかかった乳搾りの女性は天然痘にかからない」という民間伝承と観察に基づいており、なぜそうなるのか(免疫の仕組みやウイルスの存在)は全く分かっていませんでした。
- 正しい結果: 人類初のワクチンとなり、多くの命を救いました。
2. 食文化・宗教的タブーの事例
- スパイス(香辛料)の使用
- 行動: 暑い国々(インドや東南アジアなど)で、唐辛子や胡椒などのスパイスを大量に料理に使う。
- 間違った理由(伝統的解釈): 「食欲を増進させるため」や「体を熱くして汗をかき、涼しくするため」あるいは「悪霊払い」といった理由付け。
- 科学的な正解: 多くのスパイスには強力な抗菌・防腐作用があります。冷蔵庫のない時代、腐敗しやすい暑い気候で食中毒を防ぐために、スパイスは不可欠でした。
- 豚肉食の禁止(宗教的戒律)
- 行動: ユダヤ教やイスラム教などで豚肉を食べることを禁じている。
- 理由: 宗教的に「不浄な動物」であるという教義上の理由。
- 衛生的な背景: 豚は寄生虫(旋毛虫など)や人獣共通感染症を媒介しやすく、冷蔵技術や十分な加熱調理の知識がない古代の乾燥地帯では、豚肉食は命に関わるリスクがありました。宗教的タブーとして禁止することで、結果的に集団の健康が守られました。
3. 科学・技術の事例
- 錬金術
- 行動: 鉛などの卑金属を「金」に変えようとして、様々な物質を混ぜたり、蒸留したり、加熱したりし続けた。
- 間違った理由: 「賢者の石」があれば物質を変成できるという神秘主義的な信念。
- 正しい結果: 金は作れませんでしたが、その過程で蒸留技術、酸やアルカリの発見、火薬の改良などが行われ、これらが現代の「化学(Chemistry)」の基礎となりました。ニュートンも熱心な錬金術師でした。
- コロンブスの航海
- 行動: 西に向かって船を出せば、すぐにインド(アジア)に着くと信じて出航した。
- 間違った理由: コロンブスは地球の大きさを実際よりはるかに小さく見積もる計算ミスをしていました。「この距離なら到達できる」と誤信していたのです(当時の学者の多くは地球がもっと大きいと正しく知っていたため、航海に反対しました)。
- 結果: アジアには着きませんでしたが、アメリカ大陸に到達しました。計算が正しければ「遠すぎて到達不能」として出航しなかったはずです。
4. 天文学の事例
- 天動説による天体予測
- 行動: プトレマイオスの天動説(地球が中心で、星が回っている)に基づき、複雑な計算式を作った。
- 間違った理由: 宇宙の構造を根本的に間違えていた。
- 正しい結果: 不思議なことに、この計算式はある程度の精度で惑星の位置や日食・月食を予測することができました。 数学的な帳尻合わせが非常に巧みだったため、何世紀にもわたって航海や暦の作成に役立ちました。
さて、最近はどうなのか。
この明朗会計です。
私から見たら、どこが明朗なの?と言いたいところですが、世間はそれが明朗だと思いつつ、これにて「差別化」を生み出し、シェアを老舗の既存葬儀社から新規参入者が得ることにつながりました。
いわゆる差別化が安売り化につながりました。
ビジネス的にブラックボックスな葬儀をガラス張りにしたという意識があるのですが、実際、項目をたくさん並べただけで、一般消費者はその項目が何なのか理解していないままの状態です。
遺体衛生保全のためのエンバーミングは、実際「眠っているようにきれいにしてあげたい」というビジネス目的があります。
公衆衛生目的で見たら、感染症(結核や肝炎など)の防止に役立っています。今の問題は、合意なきエンバーミングを施していたりして葬儀の値段を釣り上げていたりしているのが見受けられる。
ガラス張りやきれいにすることが逆に葬儀業界の怪しさを作り上げている戦国時代に突入しているのはたしかである。
葬儀屋さんとしては、きちんとした内容を伝えることが過去の信用と未来への信頼を得るだろう。
同じく、瘴気を追い払うイコール換気を良くする、死者の穢れは霊や祟りで見えない細菌やウィルスから守るということばに置き換える必要があるでしょう。
もちろん、宗教儀礼と葬送文化を守りつつお葬式を営むことがプロの葬儀社であろう。
今日のお話はここまでです。
ご清聴ありがとうございました。
PS: お葬式に関しての嘘から出た真実(誠)
1. 衛生・防疫の観点からの「嘘から出た誠」
かつて遺体は最大の感染源でしたが、それを「穢れ(けがれ)」と呼んで遠ざけることで、結果的に防疫を行っていました。
- お清めの塩
- 理由(宗教的): 「死は穢れであるため、塩で清めて邪気を払う」。
- 正解(衛生的): 塩には殺菌・防腐作用があります。土葬の時代や冷蔵技術がなかった時代、遺体を扱う際や会葬後に塩を使うことは、未知の細菌を持ち込まないための合理的な消毒手段でした。
- 線香を絶やさない(寝ずの番)
- 理由(宗教的): 「煙は仏様の食事(香食)である」「死者の魂が迷わないための道しるべ」。
- 正解(衛生的): 昔はドライアイスがなかったため、遺体の腐敗臭をごまかす「消臭効果」が必要でした。また、香りの強い煙はハエなどの「防虫効果」があり、衛生状態を保つのに役立ちました。
- 北枕(きたまくら)
- 理由(宗教的): 「お釈迦様が亡くなった時の方角だから(あるいは逆に、縁起が悪いから避けるなど諸説あり)」。
- 正解(物理的): 日本の家屋構造上、北側は日が当たらず涼しい場所です。遺体の腐敗を少しでも遅らせるための「安置場所の最適解」が北側でした。
- 末期(まつご)の水
- 理由(宗教的): 「あの世で喉が渇かないように」。
- 正解(医学的): かつては医師による死亡確認が不確実だったため、水を口に含ませて喉が動くかを見る、つまり「最終的な生存確認(蘇生措置)」の役割を果たしていました。
2. 労働環境・社会システムの観点
- 友引(ともびき)に葬儀を避ける
- 理由(迷信): 「友を引く(死に誘われる)」という語呂合わせからくる迷信。
- 正解(労務管理): 友引を定休日にすることで、火葬場職員や葬儀社スタッフの「定期的な休息日」が確保されています。死はいつ訪れるか予測できないため、この迷信がなければ業界全体が365日休みなしになってしまいます。「迷信」が「労働基準法」の代わりを果たしている稀有な例です。
3. グリーフケア(精神衛生)の観点
- 逆さ事(さかさごと)
- 行動: 死者の着物の襟を左前にする、屏風を逆さにする、など日常と逆のことをする。
- 理由(迷信): 「死者の世界と生者の世界を区別するため」「死者が戻ってこないように」。
- 正解(心理的): 遺族に対して「今は日常ではない(死が起きた)」ということを視覚的・行動的に認識させ、「死の受容」を促す心理的儀式として機能しています。日常と違う行動を強いることで、パニック状態の脳に「今は特別な時だ」と言い聞かせ、気持ちの切り替えを助けます。
4. 現代ビジネスにおける「意図せぬ正解」
現代の業界動向にも、動機と結果がずれている例が見受けられます。
- 明朗会計・格安プランの競争
- 当初の動機(ビジネス): 新規参入業者が、既存の葬儀社からシェアを奪うための「差別化戦略(安売り)」。
- 結果(消費者利益): これまで不透明だった葬儀費用がガラス張りになり、消費者が納得して選べる「健全な市場」へと浄化が進みました。
- エンバーミング(遺体衛生保全)の普及
- 導入の動機(ビジネス/感情): 「眠っているように綺麗にしてあげたい」という遺族感情への訴求(高単価サービス)。
- 結果(公衆衛生): 本来の目的である「感染症の防止(結核や肝炎など)」が達成され、参列者やスタッフの安全が守られるようになりました。
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