葬儀社向けお葬式110番、葬儀トラブルの解決策とは?

Podcast Season 5 Episode #207
今日は:2024年 11月 26日です

お葬式のトラブルはかなりあります。
普通の人からしたら、トラブルは人生一度きりの大々的なイベントだからあってはならないことです。
厚生労働省の1990年の調査では死亡者数が約82万人でした。
年次別にみた性別死亡数・率(人口千対)及び死亡性比

当時でもかなり問題があったのですが、今は倍近い160万人の葬儀を業界が施行していて、葬儀社数はずっと横ばいのままです。
もちろん、吸収合併や買収などもあれば、新しい葬儀社や異業種も参入していて、更に当時の葬儀社の規模より今の規模のほうが数倍どころか数十倍大きい会社がたくさんあります。
消費者は当時よりもお金をかけなくなり、葬儀社への要求はより強くなりましたし、社会風土で葬儀社へ「絶対的な」完璧さを求めるようにもなりました。

葬儀屋さんからしたら非常にやりづらい時代になりました。
しかし、当時のミスも今のミスもそう変わらないのも歯がゆいところです。
会葬礼状や芳名板の文字の間違え、名前の言い間違え、ご遺体の取り違え、火葬時間の予約の間違えなどがあります。
更に遺族からしたら、見積もり金額と最終的請求金額が大幅に変わっていたことや、宗教者への謝礼の金額のトラブルなども。
結果的に今も昔も変わっておりません。
では、なぜ進歩がないのか?
それは仕組みでは補うのではなく、マンパワーでトラブルを防ごうとするからです。

今日のお話は:お葬式トラブル110番で葬儀屋さんができること

まずお葬式トラブルを考えてみたいです。

大きくは6つに分けられます。
家族間トラブル、葬儀社とのトラブル、近隣住民とのトラブル、金銭面のトラブル、菩提寺とのトラブル、その他のトラブル。

では、家族間トラブルはどのようなことがあるのか?
一つは葬儀の形式の違いで、故人の意向と異なった葬儀の形です。
家族葬にしたかった、一般葬にしたかった、内緒にしたかった、親族なのに呼ばれなかったなどがあります。
更に、誰が費用の負担をするのか。

次に、葬儀社とのトラブル
これは根が深いです。
見積もりと請求金額の違いがダントツで、追加料金や根拠不明な請求です。
契約内容と実際のサービス内容の不一致。
基本的に説明不足があります。
最初に申し上げた印刷物や人の名前の間違え、飲食の配膳のミスなど。

次、近隣住民とのトラブル
最近は自宅でなさらず斎場で葬儀を行うゆえに、親しくしていたご近所さんに知らせなかったなど。
コロナの事情でだいぶ減りましたが、更に内密にしていたおかげで、葬儀がだいぶ済んだあとに弔問客がずっとお参りに来られることなど。
家族葬ゆえに、家族のみのつもりでしたが、訃報を知り町内の人たちが押しかけてきたなど。
これも少なくはなりましたが、自治会館や自宅でご葬儀をなさった場合の駐車場問題など。

次、金銭面のトラブル
香典が足らない、請求金額に納得いかないなど。
これは多くあります。

次、菩提寺や宗教者とのトラブル
葬式仏教ゆえに、お寺との付き合いが希薄になり作法がわからなかった。
菩提寺でも金銭面の問題があります。
とくにお布施の金額や墓地の問題。
他にも菩提寺が葬儀に出席できないなどで代理を立てたことによる不満、僧侶の人格(威張り散らすなど)、納骨と費用の問題など。

そして、その他にも様々なドラマがあります。
葬儀社が強引で、死亡診断書を返却してくれない場合や、
互助会の解約での予想以上の手数料間引きもあります。

多くが伝達と説明不足からの内容です。
つまりコミュニケーション不足。


本来なら葬儀を行う場合、きちんとした契約書が必要です。

だが、どうしても葬儀は結婚式の式場選びと異なり、不慮の事故や災害などで今日の今日の可能性もあり、気が動転してまともに会話ができないことすらあります。

遺族は悲しみの中で葬儀の準備を進める必要があります。

葬儀社としては、共感することが重要で、寄り添う形で接する必要があります。
事実確認をし、できたら説明の録音も重要です。
言った、言わなかった、マニュアルを見てくださいでは済まされません。
今では録音した内容をAIにて一瞬にてだいぶ正確に文字起こしが可能な時代です。

解決策はあります。
何が問題かというと、一つは打ち合わせマニュアルです。
これは葬儀社目線で葬儀社が作ったものです。
自分の仕事だからわかっていることで、お客さんが理解しているとは限らないのです。
ましてお客さんは、はじめて見る内容です。
お葬式の打ち合わせマニュアルというのは残念ながら各社の打ち合わせ情報がびっしり詰まっているので、同業者から見たらそこの葬儀社の内部情報の宝庫でもあります。
これが外部へ流出することはほとんどありません。
もちろん、転職したときに持ち出したりすることはあったり、相見積もりを頼んで他社へいくこともありますが、マニュアルのみが一人歩きするのは稀です。
打ち合わせマニュアルが他社へいくことはほとんどないのは、葬儀の打ち合わせにすでに入っていて、そこの葬儀社と契約をしているからです。
葬儀が終わると、マニュアルを保管していない遺族も多いのと、更にその家族が次の葬儀を行うまで何年先かわからないので、だいたい破棄していることが多いか、または同じ葬儀屋さんに頼んでいることもあります。


では、そのマニュアルですが、「見た目」です。

通常、文字だらけでイメージがわかないことが多いのです。
本来なら事前相談版もあり、葬儀のイメージが伝わるような内容ならいいのですが、それですと薄っぺらい内容になってしまいます。

冠婚葬祭互助会でない限り、専門葬儀社は結婚式の打ち合わせ内容マニュアルを見たことがあまりありません。
可能ならばレイアウトや打ち合わせの段取りを参考にされるといいです。
プロのデザイナーにより、「フォントの統一」、「グラフィックス多用」、「書き込み用の余白を確保」、「可読性」を高めてあります。
注意したいのは、このマニュアルが100ページにも及ぶ内容になると、それだけで遺族は圧倒されてしまいます。

とくに葬儀屋さんが多忙になり、雑になりかねないのが年明けです。

はい、これからの季節です。
昔は12月の中旬から忙しくなる時代でしたが、今は年明けです。
それは、火葬場が年末年始お休みで、しかもドライアイス製造の業者さんもお休みを取っているので、葬儀屋さんとしては在庫が足りるかハラハラしているところもあります。
更に、働き方改革のおかげで労働基準法を守ろうとしている葬儀屋さんが増えてきて(いまだ大半が何かと違反しているだろうけど)、人手は足らないわけです。


お正月になれば、やはり皆さんご家族と過ごしたいスタッフが多いので、交代で出勤が多くなります。制限がかなり出てきて、葬儀屋さんが通常の業務を半分以下のスタッフで作業を回す必要が出てくるのがお正月とお正月明けです。
幸い三が日は火葬場がお休みなので「出棺」はありませんが、お亡くなりになるお方はいらっしゃるので、お迎えや受け入れの準備は通常業務と一緒になります。

その少ないスタッフの数で、ご遺体の修復業務も入ってきます。

遺影のお写真の用意もしたいけど、業者さんはお休みをしていますので、場合によっては自分で作業する必要も出てきます。
今ならCANVAなどのアプリがあり、簡単にできますが細かい作業はできないし、それにも技術が必要となります。

さて、本題に戻しますと、葬儀でのトラブルは必ずと言っていいくらい、打ち合わせがしっかりしていないことです。
どうしても端折ってしまいがちになってしまいますのと、遺族もそこに気づかないことが多いのです。

まして、マニュアルを渡して「見ておいてくださいね」とお伝えしても、見る人は皆無です。
遺族の忙しさもハンパないし、  慣れない作業をかなりやりますので、どうしても「漏れ」が生じます。

遺族としても広告で20万どころか10数万円「から」家族葬ができますという広告を見て連絡してきて、実際150万円の請求だったりもします。
葬儀屋さんの言い分からしますと一番安い車の販売価格を出していて、その金額で高級車を要求してくるに等しい人が多く、更に諸手続きや税金などの費用も考慮しない人たちが大半です。

お葬式リテラシーが未だに世間にはないということです。


その中で、葬儀社は「感動労働者」なので、ものすごく神経を使います。

ここで大切なのは、最初から遺族へのねぎらいを表すことです。
多忙になると、葬儀社の社員も人間であり、雑になります。
雑にならなくても「業務的」になります。
まして、きちんと休憩を得ていない人も多くいます。


今、ケータイを買うとき、電話会社でチェック項目で色々と説明されても、ほとんどの人が見ておらず、話の内容も聞いてなくチェックを入れます。
それと一緒のことが葬儀屋さんで発生しているわけです。
その後にクレームを入れられても意味がなく、逆にカスタマーハラスメント、略してカスハラになりかねないわけです。

葬儀屋さんも大切なところはきちんと説明するところがあります。
しかし、今でも注意しないといけないのは二重価格どころか三重価格の互助会の葬儀システムがあります。
だからこそ、金銭トラブルのクレームがあります。


葬儀屋さんができることは、まず常識範囲の割引にとどめて、とてつもない二重価格をやめること。
お客さんへねぎらいを示し、相手は非日常を送っていることを理解する。
忙しいときこそ、きちんと組織化で賄える仕組みをつくる。
人が変わってもお客さんへの説明はきちんとできること。
説明はYouTubeでなくてもいいので、動画でも説明があると便利です。

マニュアルは動画に基づいて説明があること。

アウトラインがあれば、お客さんには納得されやすいことに気づきます。
この「アウトライン化」というのは言語化です。
言語化し、説明をビデオにすることで、何を伝えねばならないかが見えます。
きちんと伝わっているかがわかります。

マーケティングと一緒に「誰に」「何を」「どうやって」で、

言語化で「何を」伝えるかは「どうやって」よりも大切であることを理解していただきたいです。
そんなこと当たり前だよ!って叫んでいる葬儀屋さん、これってできてますか?

以上です。今日の話はここまでです。
ご清聴ありがとうございました。
また来週。


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